4月上旬に散歩していると、
満開の桜を見る機会も多いですね。
そんな4月上旬、
地面を見渡すとキュウリグサの花を目撃することもあります。
上記画像はドアップなので、大きな花のように見えますが、
キュウリグサの花の大きさは約2㎜です。
ものすごく小さいです。
肉眼ではっきりと見えないくらい小さな花なのに
さらにノハラムラサキという花とすごく似ているので
見分けるのがすごく難しいです。
ノハラムラサキもキュウリグサもどちらも被子植物なのは共通ですが、
違いもあるので興味のある方はこちらの記事をご覧ください。
⇒キュウリグサとノハラムラサキの違い・見分け方を分かりやすく解説
⇒被子植物の生殖方法についてわかりやすく解説
今回の記事ではキュウリグサの花や葉っぱの特徴について
画像を使いながらわかりやすく解説していきたいと思います。
キュウリグサの特徴
上記キュウリグサの画像は2022年4月上旬、犬の散歩中に撮影したものです。
4月ころなら道端に普通に咲いている花です。
キュウリグサの花の特徴
キュウリグサの花が咲く時期は
3月ころから5、6月くらいまでです。
3月4月に咲く花といったら他にムスカリがありますね。
⇒ムスカリの花言葉は?青紫色のイメージが日本と海外で違います
⇒ムスカリに毒はある?
他にもハクモクレンは4月上旬限定で咲きますね。
この時期を逃したらハクモクレンの花は見れません。
⇒ハクモクレン花びらの特徴を画像付きで解説
3月ならジャノメエリカを見ることもありますね。
⇒ジャノメエリカの花の特徴は?
⇒ジャノメエリカの花言葉と由来
公園だと4月ころならシナレンギョウの花も見かけます。
⇒レンギョウの花言葉と由来(怖い意味が含まれている?)
話を元に戻します。
花の付き方を専門用語で花序といいますが、
キュウリグサの場合、花の付き方は『サソリ型花序』です。
サソリ型花序というのは地面から上に向かって渦巻状に
花が咲いていくものを指します。
ただ言葉だけだとよくわからないと思います。
そこで他の花序のものと比較してみましょう。
たとえば、マツバウンランは『総状花序』という花の付き方をしています。
⇒マツバウンランの花の特徴
総状花序は長い一本の花軸(花だけを付ける茎や枝のこと)に
たくさんの花が咲く咲き方のことです。
サソリ型花序は渦巻状であって総状花序は長い一本の線のように
花が咲く点が違います。
それからヒイラギナンテンも総状花序です。
⇒ヒイラギナンテンの花の画像と特徴
ルピナスも総状花序です。
⇒ルピナスの別名は?他のマメ科の植物の別名も一緒にご紹介
それから花序には他にも散房花序があります。
散房花序の例としてベニカノコソウを挙げることができます。
散房花序とは小さな花の集合体が水平
あるいは半球形に並んだ花の付き方をしているものをいいます。
こんな感じでいろんな花序の例を見ると
サソリ型花序とはどんな花の付き方をしているのか
理解できたと思います。
サソリ型花序の特徴としては茎の軸に沿って下から上に向かって
渦巻状に上向きに花が咲く点でしょう。
それからキュウリグサの花の大きさは約2㎜です。
かなり小さいですね。
たとえば、キュウリグサと同じ4月ころに道端でよく見かけるミチバタナデシコ。
ミチバタナデシコの花の大きさは約1㎝です。
⇒ミチバタナデシコの特徴【花の画像付き】
ミチバタナデシコでさえ、花が小さすぎて
スマホで撮影するのが難しいです。
キュウリグサの花の大きさは約2㎜です。
撮影するのがすごく難しかったです(苦笑)。
それからジャノメエリカもかなり花が小さいですが、
ジャノメエリカの花の大きさは約4㎜です。
⇒ジャノメエリカの花の特徴は?
キュウリグサの約2倍の大きさがあります。
いかにキュウリグサの花が小さいか、
わかっていただけたでしょうか。
キュウリグサの花の大きさと同じなのがシラーペルビアナですね。
⇒シラーペルビアナの花が咲かない原因5選
シラーペルビアナの花の大きさはキュウリグサと同じ2㎜です。
よーく目を凝らして足元を見ながら歩かないと
確実に見落としてしまう大きさです。
上記画像はドアップで撮影しているから花の形がはっきりわかりますが、
肉眼ではよくわからないくらいの大きさです。
それからキュウリグサの花びらの数(花弁数)は5枚です。
これは上記画像を見ていただければわかると思います。
ちなみに百日草の花弁数も5枚です。
「え、でも百日草の花弁数、5枚よりもっと多そうだけど・・・」
と思った方もいるかもしれません。
これにはわけがあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
⇒百日草『花の中に花』とはどういうこと?
わかりやすい例でいえば、カタバミの花弁数もキュウリグサと同様、5枚です。
⇒黄色いカタバミの花の特徴(画像付き)
ちなみに花の色や形が珍しいムラサキゴテンの花弁数は3枚です。
⇒ムラサキゴテンの花の特徴を画像付きでわかりやすく解説
⇒ムラサキゴテンの花言葉と由来
⇒ムラサキゴテンの毒性について英語文献を翻訳しながらわかりやすく解説
話を元に戻します。
キュウリグサの花の色は青紫色です。
青紫色をもっと濃くすると、さっきお見せした
シラーペルビアナの花の色と同じになります。
花の大きさも花の色もシラーペルビアナとキュウリグサは似ているってことですね。
⇒シラーペルビアナは有毒?毒の成分名は?
キュウリグサの葉の特徴
キュウリグサの草丈は20㎝前後です。
そんなに高くありません。
同じように道端に4月ころに咲いているミチバタナデシコの草丈は約30㎝です。
なのでキュウリグサの草丈はミチバタナデシコよりも低いです。
⇒ミチバタナデシコの特徴【花の画像付き】
極端な話かもしれませんが、皇帝ダリアの草丈は約5メートルです。
⇒皇帝ダリアとダリア3つ違いをわかりやすく解説
それからキュウリグサの名前の由来ですが、
葉っぱをモミモミしたときにキュウリの香りがすることからきているそうですよ。
葉を揉むとキュウリの香りがするキュウリグサ、一度試してみて下さいね。 pic.twitter.com/CqcqciU4ax
— オンジ (@bukousannnknj2) April 29, 2018
ただ、そんなに強い香りではないので
キュウリ嫌いの方も一度、キュウリグサの葉っぱをもんで、
キュウリの香りを体感してみてください。
キュウリグサには苞葉(ほうよう)があります。
苞葉とは花を包む葉っぱのことです。
それからキュウリグサの葉っぱには細い毛が生えています。
これは特徴的だと思います。
葉っぱに毛が生えている植物は他にウメモドキなどがあります。
⇒ウメモドキの葉の特徴
あとキュウリグサの葉っぱの付き方は互生です。
⇒互生とは?【葉の付き方分類】
互生とは葉っぱの付き方を区別するための専門用語です。
茎の節に1枚の葉っぱが互い違いについているものをいいます。
たとえばレンゲツツジの葉も互生です。
⇒オシロイバナとツツジの違い
葉の付き方による分類は互生以外にも対生があります。
対生というのは茎の同じ位置から両側に向かって葉が出ているものを指します。
対生の代表選手はアゲラタムでしょう。
⇒アゲラタムの葉の特徴を画像付きでわかりやすく解説
最後にキュウリグサの葉っぱの大きさは約2㎝で楕円形です。
楕円形の葉っぱの代表選手はヤマハギでしょう。
⇒ヤマハギの葉の特徴
以上でキュウリグサについての解説を終わります。