前回の記事では被子植物の生殖方法を理解する前提となる、
シダ植物の増え方について解説しました。
⇒シダ植物の増え方について図を使ってわかりやすく解説
今回の記事では被子植物の生殖方法について
図を使いながらわかりやすく解説していきたいと思います。
目次
被子植物の生殖の前提となる葯と胚珠の由来
被子植物にはどんな名前の植物があるか知ってますか?
「えーっと・・・」みたいになる方もいるかもしれせん。
でも、あなたが想像する植物の大半は被子植物です。
被子植物をまとめたリストがあるのでこちらをご覧ください。
⇒被子植物一覧
針葉樹、広葉樹と何が違うのでしょうか?
植物の分類のうち、裸子植物でマツ類に属するものが針葉樹、被子植物で芽が双葉のものが広葉樹になります。葉っぱの形ではなかった! pic.twitter.com/xfIpkHDlkD— ちぐさ研究室 (@chigusa_labo) March 2, 2022
【グ分枠】No.0844
被子植物/裸子植物pic.twitter.com/nFNP62IsAJ— (理系Bot)<ミュー (@Lambda_Serge) March 1, 2022
とはいえ、一例を示しますと
セキチクは被子植物です。
⇒セキチクの花の特徴と名前の由来
で、ですね。
被子植物だって子孫を残していかないと
絶滅してしまいますよね。
ということは被子植物だって繁殖活動をしているわけです。
では被子植物はどうやって、どんな場所で繁殖していると思います?
被子植物は『花』で繁殖活動をしています。
じゃ、花って何でしょう?
「花ってきれいなあれでしょ!?」
みたいに思った方もいるかもしれませんね。
まぁ間違ってはないのですが・・・
花はもともと葉っぱが形を変えたものです。
将来葉っぱになることが決まっている芽を葉芽(はめ)といいます。
ところが、葉芽は植物ホルモンによって花芽(かが)に変わってしまうのです。
ちなみにですが、将来葉っぱになるはずだった葉芽を
花芽に変えてしまう魔法みたいな植物ホルモンですが、
具体名はフロリゲンとなります。
おふろふーろふーろ、ふろ?フロリゲン?花芽形成…勉強…アアッ…
— ぬ (@Nurenna5Nurenna) January 24, 2022
つぼみをつけさせる「花芽形成ホルモン」は「フロリゲン」といって、葉っぱでつくられます。他のところに光を当てなくても、葉っぱだけに当てればつぼみをつけるって不思議ですね。
— 生物Ⅰ (@seibutsuich_bot) February 22, 2022
たとえば、雌しべはもともとはメスの胞子葉で
雄しべはもともとはオスの胞子葉です。
胞子葉とは胞子を作る葉っぱのことです。
珍しいアリノスシダの原種のこぼれ胞子から発芽して1年足らずで胞子をつくる胞子葉が出現!
早い!強い!つよつよです😲
Lecanopteris spinosa
親株は伊藤蟻植物農園さん(@ito_akihiro_ )より https://t.co/7nIGN3LbhY pic.twitter.com/gm5EtB3V3l— (株)東京オーキット・ナーセリー (@tokyo_orchids) February 24, 2022
胞子っていうのはそれだけで新しい個体になれる細胞のことです。
スギナについて その②
スギナは無性生殖(地下茎・無性芽)で増えたり、有性生殖(胞子が受精)で増えたりします。
春に地上に出てくる”つくし”は地面の下で前の年の夏には作られ、少しずつ成長して春に出てきます。地上に出た”つくし”は1 週間もすると胞子を放出して役割を果たして、枯れます。 pic.twitter.com/rt2fBNEy4f
— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) February 9, 2021
ツクシ(スギナ)#野草
かつては「つくづくし」と呼ばれていました。ツクシとスギナは同一の植物であり、地下では根で繋がっています。緑色のスギナは光合成を行って栄養分を蓄え、筆のようなツクシは胞子を飛ばす(いわば花兼果実のような)役割を担っています。 pic.twitter.com/xpLxP1F3jS— Ritha (@imogara_zuiki) April 3, 2018
ここまでまとめますと、
雌しべはもともとはメスの胞子葉で
雄しべはもともとはオスの胞子葉だったということは
雌しべも雄しべも最初は葉っぱだったってことですね。
普段、軽く見ているだけだと「キレイな花だな」ですけど、
もともとは葉っぱだったものを
魔法の液(フロリゲン)で花になり、一部が
雄しべや雌しべに変わり、
自分の子孫を残していくなんて、深く考えるとなんかすごい話ですね。
ところで前回、シダ植物の生殖方法について解説しました。
⇒シダ植物の増え方について図を使ってわかりやすく解説
シダの葉っぱの裏に胞子のうがあるのでしたね。
この胞子のうが雄しべに置き換わったらどうなるのでしょう?
単純にいうと、葉脈だけ残って胞子のうだけがいくつかぶら下がっている感じです。
これがさらに簡略化されていき、被子植物における雄しべになったといわれています。
伝統的な文様「羊歯(しだ)」
羊歯は繁殖力の強さや葉の裏に胞子のうを多く持つことから繁栄や長寿を意味する植物とされ、お正月飾りに使用されています。
平安時代の頃から文様化され、武具にあしらわれたり家紋に意匠化されたりしています。#くるっとあれこれ pic.twitter.com/uWJTr4s1Lh— kurutto -くるっと- (@kurutto33) November 9, 2021
もうすぐ胞子のうが現れるシダの葉と
もうすぐ3年生になる息子 pic.twitter.com/cq0KgGSHig— なかむら あゆみ(「巣」発売中!) (@ogZTXzXG2nZnd0C) March 22, 2021
そんなこともあって、雄しべの胞子のうの部分を葯(やく)といいます。
葯についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒雄しべの先端部分の名前は?役割は?
ジャノメエリカ(蛇の目エリカ)。すごいみっちり感。
黒いのは葯(やく。花粉のふくろ)だそうです。早春の花。#TLを花でいっぱいにしよう pic.twitter.com/eeXW13kCgI— さぼ (@Epiphyllum_o) March 3, 2022
#イモカタバミ 2個しか咲いてないと、なんか可憐です。ムラサキカタバミよりも花の色が濃く、花弁中央部は赤紫色で、雄しべの葯の色は黄色です。名前の由来は、地下に芋状の塊茎(鱗茎)があるからです。#日比谷公園 #カタバミ科 3/1/-20/9/29/f13 https://t.co/jPNxP1cLzJ pic.twitter.com/sHNe8BOd9F
— Mumemobotanical (@mutsucola) March 1, 2022
では雌しべの由来はどうでしょう?
シダ植物の胞子のうが折りたたまれ中に封入されてしまい
最終的に雌しべになりました。
だから雌しべの中に胞子のうがおさまっています。
この雌しべにおいて胞子のうに当たる場所を胚珠(はいしゅ)と呼んでいます。
理科:植物の分類
・胚珠が子房に包まれている⇒被子植物
子葉が二つ 双子葉類⇒維管束は輪・主根と側根・網状脈
子葉が一つ 単子葉類⇒維管束はバラバラ・ひげ根・平行脈
・胚珠がむき出し⇒裸子植物
— 140字で高校受験 (@koukoujyuken140) March 1, 2022
理科
植物について数字に入る言葉を答えよ被子植物の花の中心には①があり、①の周りにおしべや②、③がある
おしべの花粉がめしべの柱頭につくことを④という
受粉後⑤が種子に成長、⑥は果実になる
・
・
・
・
・
①めしべ
②花びら
③がく
④受粉
⑤胚珠
⑥子房— だいぶつ先生ネット 小学校全科×一般教養BOT@教員採用試験 (@XVnqMgpFlpOPf3B) March 2, 2022
●生命
「被子植物」
子房の中に胚珠がある植物。— 勉強用bot@理科 (@mattaku_science) March 3, 2022
こんな感じで雌しべも雄しべもシダ植物だったころは
もともと胞子のうを持った胞子葉でした。
これがある程度分化してオス的な胞子のうを持った葯と
メス的な胞子のうを持った胚珠に分化しました。
被子植物の生殖方法(雄しべに関係する部分)
#イモカタバミ 2個しか咲いてないと、なんか可憐です。ムラサキカタバミよりも花の色が濃く、花弁中央部は赤紫色で、雄しべの葯の色は黄色です。名前の由来は、地下に芋状の塊茎(鱗茎)があるからです。#日比谷公園 #カタバミ科 3/1/-20/9/29/f13 https://t.co/jPNxP1cLzJ pic.twitter.com/sHNe8BOd9F
— Mumemobotanical (@mutsucola) March 1, 2022
以下の図は雄しべの先端についている葯(やく)の中のものだと思ってください、
まず上記図の左上の『2n』のところがスタートです。
これはこれから減数分裂をして胞子になる細胞ということになります。
この『2n』の細胞を雄しべの葯にある細胞なのに
花粉母細胞(かふんぼさいぼう)といいます。
雄しべなのに『母』がついてます。
すっごくまぎらわしい受験生泣かせの細胞ですね。
花粉母細胞って何?オス側なんだからおとなしく花粉父細胞って名乗れよ分かりにくいな枯らすぞ
— 努力結婚勝利 (@contents_conten) February 22, 2019
話を元に戻します。
2nの花粉母細胞が減数分裂をしたら、減数分裂ですから
4個のnの細胞になります。
これを花粉四分子(かふんしぶんし)(図の右上)といいます。
これはもう立派な胞子です。
この花粉四分子がバラバラになると花粉細胞(図の右下)となります。
「減数分裂って何?」
という方はこちらの記事をご覧ください。
⇒減数分裂の特徴を体細胞分裂と比較して分かりやすく解説
⇒減数分裂の細胞周期について図を使ってわかりやすく解説
[植物の配偶子形成(精細胞)]
・<花粉母細胞>が『減数分裂』を経て<花粉四分子>となる
・形成された四分子はそれぞれ小胞子となり、花粉となる
・核分裂により花粉内部に2つの核ができ、片方が細胞膜に包まれて<雄原細胞>となる
・雄原細胞は花粉管内で分裂し、2つの<精細胞>になる— 高等学校生物bot (@bioliceale_bot) February 13, 2022
生殖細胞の形成
花粉母細胞(2n)
↓
花粉四分子(n)
↓
雄原細胞(n)
↓
精細胞(n)— 受験生物bot (@mitotyanbot) September 21, 2020
花粉四分子と花粉細胞の違いは成熟の度合いになります。
花粉四分子はまだ若いレベル、花粉細胞はちょっと成熟した感じです。
ただ花粉四分子も花粉細胞もどちらも雄の胞子になります。
シダ植物とまったく同じです。
⇒シダ植物の増え方について図を使ってわかりやすく解説
胞子のうの中で減数分裂が起きて胞子ができます。
でも、被子植物は進化しているから雄的な生殖をします。
そしてこのあとシダは胞子のうから出て前葉体になります。
画像①に別の種の前葉体を漬け込んだ液②をかけて受精を促す。画像①はMIX蒔きしたので多少混合されていると思うが、念を込めて②をかけました。正直、画像①はまだまだ未熟な前葉体ですが、今後ずっと液②を作ってかけていく予定。 pic.twitter.com/po678IPOjQ
— ビカクシダな俺🔰 (@bica_life) February 27, 2022
ですが、被子植物の場合は、葯の中でふ化してしまいます。
核分裂をして大小2つのnの核になります。
さらに大きい方の核の周りに細胞膜ができます。
これを膜形成といいます。
すると大きな細胞(ややこしいですが、大小2つのnを囲む細胞)の中に
小さな細胞(といっても大小2つの細胞のうち大きい方の細胞を指します)があるので
多細胞と学問的にはされています。
これが雄の前葉体ということになります。
ちなみに膜のある中の細胞(大きい方の細胞)を雄原細胞(ゆうげんさいぼう)といいます。
若い精子ということです。
若いというのは受精能力がないということです。
そしてこの状態のものを精子を持っているから配偶体と呼ばれます。
また、精子を持った雄ですから花粉ということになります。
雄の前葉体が花粉の正体といえます。
つまり、花粉は雄だということです。
このように胞子のうの中で雄を作ってしまうというのが被子植物です。
シダ植物は外で前葉体を作るわけです。
では雌の場合はどうなるのでしょう?
被子植物の生殖方法(雌しべに関係する部分)
雌しべに関する部分は胚珠が関係します。
胚珠は植物の雌しべの中にあります。
上記図の左上で、形としてはつぼ型です。
中に2nの細胞が入っています。
これは葯と最初はまったく同じですね。
葯は花粉母細胞でしたが、こちらは胚のう母細胞です。
胚のう母細胞はすぐに減数分裂をします。
まず2nの細胞が減数分裂で大小の細胞に分かれます。
第2分裂で全部で4つになりますが、3つが退化します。
1個だけnの細胞が残ります。
[植物の配偶子形成(卵細胞)]
・<胚のう母細胞>から『減数分裂』を経て4つの娘細胞が出来るが、うち3つは退化し、ひとつの<胚のう細胞>が残る
・その後3回の核分裂を経て卵細胞、2つの助細胞、中央細胞(極核を2つもつ)、3つの反足細胞となる— 高等学校生物bot (@bioliceale_bot) February 18, 2022
これは卵形成とまったく同じです。
すると見かけ上は変わりませんがつぼ型の胚珠の中にnの細胞が1個残ります。
これが雌の胞子となります。
これを胚のう細胞といいます。
植物の配偶子形成
減数分裂で4核になって胚のう細胞からは3回の核分裂で8核になる— 生物bot (@farzi_seibutu) August 3, 2019
先ほど解説した花粉(雄)と同じで、
この場合、胚のう細胞(雌の胞子)がふ化します。
そうやってできあがったのが胚のうとなります。
nの細胞が核分裂だけして核が8個できます。
これを多核体といいます。
そして最終的に膜形成をします。
膜形成をすると、上に核が3つ、中央に2つ、下に3つできます。
そしてそれぞれに膜ができます。
こうやってできあがったものが胚のうです。
重要なのは入り口にある細胞が『卵細胞』です。
卵細胞の両隣にあるのは助細胞(じょさいぼう)です。
助細胞は受精を助ける役割があります。
中央にある細胞が中央細胞です。
中央細胞は核が2個あるのが特徴で極核といい、n+nです。
それから下の3つは前葉体の名残で反足細胞(はんそくさいぼう)といいます。
反足細胞ですね
高校時代に反則細胞と誤字して減点されたのを思い出しました https://t.co/NNru1JMw81— 稲葉能美@バ美肉稲作農家 (@Nomi_Inaba) January 27, 2022
次に重複受精が起こります。
被子植物の生殖方法(重複受精)
「重複」って字「ちょうふく」だったり「じゅうふく」だったりしますが、
教科書曰く、植物の受精の重複受精は「じゅうふく」なのですね!はい、明日テスト最終日です✌— イワウジー (@IWAUZI3) December 2, 2020
重複受精ですが、まず受粉が起こります。
雌しべの先端部を柱頭といいますが、
この柱頭に花粉がつきます。
ちなみに風で運ばれて受粉するパターンを風媒花(ふうばいか)といいます。
稲が代表です。
花粉症の原因となる花は、受粉が風を媒介する風媒花(杉、ヒノキなど)で、大量に花粉を飛ばしますが、ミモザは虫媒花で、それほど花粉を飛ばさないので花粉症のアレルギー源になる可能性は低いそう。 @ruimama #note https://t.co/NFf7xBQu1J
— るいまま (@ruimama) March 4, 2022
虫が運ぶパターンを虫媒花(ちゅうばいか)といいます。
虫媒花はミツバチが運ぶケースが多いですね。
虫媒花【ちゅうばいか】虫、特に昆虫を介して受粉を行う花。風に運ばせる風媒花に対して、派手で目立つ花をつける傾向がある。
— 単語はかせBot (@BotHakase) March 4, 2022
娘との会話。「杉花粉を風媒花から虫媒花に変えられたら花粉症がなくなるんじゃないかなあ?」と娘。「考えつかなかった!すごい!将来、そういう研究する?」と言うと、「私は植物が好きだからできそうにないかな」と娘。でも、色々思いつくのは素敵なことだと思った😊
— ゆうゆう (@EHC5EW9WPQ401h1) February 27, 2022
何が花粉を運んでくるかで虫媒花、風媒花というわけですね。
さらに鳥媒花とかコウモリ媒花なんかもあります。
おもに媒介者となるのは風と動物であり、風が媒介するものは風媒花と呼ばれる。動物が媒介するものはその媒介者によって虫媒花・鳥媒花・コウモリ媒花などに分かれる。
— はな (@tPFKhe1otraFDMR) March 3, 2022
花粉を受粉すると花粉が大人になります。
受精可能な精子を作ります。
柱頭の上に花粉がありますが、花粉が急に伸び始めます。
それを花粉管(かふんかん)といいます。
そして大きい方(雄原細胞)は2個に体細胞分裂します。
これを精細胞といって受精可能な細胞です。
なので、精細胞はnのままです。
そしてどんどん花粉管が雌しべの中を伸びていきます。
そして最終的に助細胞の助けを得て受精をします。
2個の精細胞のうち1個(n)は卵細胞(n)と受精し受精卵(2n)となり、
もう1つの精細胞(n)は中央細胞(n+n)と受精し胚乳核(3n)ができます。
こうやってダブルで受精するから重複受精といいます。
ちなみに記事解説中、精細胞のことを精子といったりしましたが、
これは理解しやすさを重視した結果です。
実際には精子はありません。
精細胞は精子ではありません。
精細胞というのは陸上への適応によりできたといわれています。
シダは精子が卵に泳いでいきます。
この場合、水が媒介しています。
水がないと子孫を作れません。
でも、裸子植物や被子植物は花粉を作ります。
花粉を作ると、花粉管を伸びていき卵細胞まで精細胞を送ります。
だから水を伝って泳ぐ必要がありません。
ということは水と縁を切った感じです。
こんな感じで被子植物や裸子植物は陸上の乾燥した場所で
最適化されていると考えることもできますね。
水を媒介しないので子孫を残す確率が高まりますからね。
【注目プレスリリース】被子植物重複受精をコントロールする新因子の発見 〜120年来の謎 解明の手がかり〜 / 秋田県立大学,順天堂大学,名古屋大学,千葉大学 https://t.co/QArakTHSyN
— 日本の研究.comニュース (@rjp_news) December 7, 2018
重複受精が終わると次に種子形成が起こります。
被子植物の生殖方法(胚や胚乳ができる!)
重複受精が終わると、もう精細胞は不要になるので、
以下の図のように閉じます。
そして2nの受精卵と3nの胚乳核をもった細胞(中央細胞)ができます。
そして2nの子供が成長します。
これを胚発生といいます。
まず大小の細胞に不等分裂(ふとうぶんれつ)します。
これは植物の特徴です。
小さい方の細胞は胚になります。
大きい方の細胞は胚柄(はいへい)となります。
最終的に胚柄は退化してなくなります。
そして胚軸(将来の茎の部分)などができます。
一方、3nの方は、
どんどん体細胞分裂します。
そして栄養分が次から次へと送り込まれ、巨大化し3nの胚乳になります。
以下に続きます。
被子植物の生殖方法(種皮ができる!)
3nの胚乳ができた後、上記図のようになります。
種皮、胚乳、胚をまとめて種子といいます。
種皮は珠皮が原型です。
【トリビア】
植物の種を割った時に見える白い部分の名前は「胚乳」 pic.twitter.com/b5kectRctp— セキーネと貴族主義社会 (@seki_ne_X2) July 24, 2020
胚乳がある種子は特に有胚乳種子といいます。
柿の種や穀物が代表例です。
わーい、うまく切れた✨
有胚乳種子‼️ pic.twitter.com/CemnSg2Eig— 左太郎 (@sachidoking) November 3, 2021
さらに外側は果皮(かひ)となります。
果物でいったら食べるところです。
鹿児島県の「紅さわ香」をご紹介🍊
👉 https://t.co/xCRr0WsHgl「紅さわ香」は、果皮が赤橙色で、酸味が低くて果汁が多く、香りがよいのが特徴です✨果肉がプリッとしていてジューシー💦さわやかな香りがあり、春らしい甘酸っぱさを楽しめます😋#JAタウン #産地直送 #通販サイト pic.twitter.com/skE5VZ8Bha
— JAタウン【公式】 (@JA_JAtown) February 28, 2022
それから上記図で先端部はもともと雌しべの柱頭部分だった部分です。
たとえば、トマトの先端の尖っているところはもともと雌しべの枯れ残ったところです。
絶対、話題になる✌️七曜星から『トマト大福』始まります!😋フルティカ・トマトは福島県の最北端、新地町にある鹿狼山(かろうさん)🗻の麓の豊かな水場💦に恵まれた環境で栽培された季節限定のミディトマトです🍅控えめな酸味とフルーティで優しい甘さ、濃厚で美味しさがぎゅっと詰まった限定品です👍 pic.twitter.com/iaYtPErBvW
— 七曜星 shichiyousei (@shichiyousei) March 3, 2022
そして果皮と種子をあわせて全体を果実といいます。
これで終了です。
シダ植物よりも複雑でしたね。
ちなみにこの記事では有胚乳種子で説明しましたが、
違うタイプの種子もあります。
有胚乳種子と無胚乳種子
・有胚乳種子(胚乳を持っている)
・無胚乳種子
があります。
無胚乳種子は胚乳が発達せずに子葉に栄養分を蓄えるタイプのことです。
だから無胚乳種子は胚乳を持っていません。
無胚乳種子の代表例はマメやドングリです。
枝豆は無胚乳種子 pic.twitter.com/ot4woFIt3J
— ただの松 (@cruel_pine) July 27, 2020
コナラが発芽していた。ドングリを含むブナ科は無胚乳種子であり、子葉に養分を蓄える。だからドングリはパカッと割れる。 pic.twitter.com/DZ5pvIQsQu
— 理科教師とらふずく (@raptorial_owlet) March 4, 2018
無胚乳種子を食べているといっても食べている部分は子葉ということになります。
以上で被子植物についての解説を終わります。