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モクレン科

コブシの実

コブシの木




秋になったら公園を散策してみてください。

コブシの実
コブシの実を見れるかもしれません。
コブシの実ってどう表現したらいいのでしょう?
適切な表現かわかりませんが、
グロテスクな形をしてますね。

コブシの花の下にある若葉

こんなグロテスクなコブシの実からは想像できないようなきれいな花が咲きます。

コブシの冬芽

逆にコブシの冬芽は
上の画像のように実や花とは想像できないような
形をしています。

なんだか、幼虫、さなぎ、成虫とまったく形が違うという点で
カブトムシみたいです。

今回の記事では

コブシの実について

・食べることができるのか
・コブシの実の特徴
・どうしてこんな不思議な形をしているのか?

などについて解説していきます。

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コブシの実

コブシの実の特徴

コブシの実

コブシの実の大きさは10㎝程度で
袋果(たいか)に入った集合果(しゅうごうか)です。

ガガイモ

袋果とは袋状の果実のことで
中に種が入っています。

袋果で有名な植物はコブシ以外に

・アケビ
・ガガイモ

があります。

ヤマボウシ 花の色ヤマボウシ

それから集合果とは複数ある雌しべの子房が
実になって集合したもののことです。

子房
子房とは雌しべの下側にある膨らんだところのことです。

集合果はコブシ以外に

・ヤマボウシ
・モミジバフウ

などがあります。

握り拳

そんなコブシの実ですが、
見た目が握り拳(こぶし)に似ているから
『コブシ』という名前になったそうです。

コブシの実はどうして不定形でいびつな形になるの?

コブシの実が飛び出しつつある

ではどうしてコブシの実は握り拳みたいに
いびつな形になるのでしょうか?

コブシの実の中には
将来の種がいっぱいつまっています。
そしてそのいっぱいある種候補の一部『だけ』が大きくなるから
いびつな形になるのだそうです。

またコブシの実にできているデコボコ1つ1つに
2個の種が入っていることが多いそうです。

そら豆の形をしたコブシの実

それからコブシの実自体は赤いです。

そら豆
でも中の種は少し黒くて、そら豆みたいな形をしています。

コブシの実

また面白いことにコブシの実は毛が生えていません。

マッチョ
見た目がゴツゴツなのに触感はツルツルって
マッチョな人みたいですね。

コブシの冬芽
でもコブシの冬芽には毛がいっぱい生えています。
興味深いですね。

コブシの実が飛び出すところ

ところでマッチョな見た目をしているコブシの実ですけど
10月くらいになると実が裂け始めます。
そして赤色をした『仮種皮』が垂れ落ちてきます。
仮種皮の中に種が入っています。

さらに面白いことに仮種皮を引っ張ると
白い糸も伸びます。

この白い糸は鳥に「私の種を食べて!」
とアピールしているのだそうです。
植物の中には種を鳥に食べてもらって
未消化の種が入った糞を別の場所で出してもらい
発芽し増えていくというタイプがいます。

コブシもそうです。

それから白い糸は専門用語で『珠柄(しゅへい)』といいます。
人間で言ったらへその緒みたいな役割を果たしています。
つまり珠柄(しゅへい)には実と植物をつなぐ役割があるわけです

種は時間とともに落下します。

キビタキ
地面に落ちた種をアオゲラとキビタキなどの野鳥が食べ
別の場所に運びます。

そして未消化のまま糞を出し、
その場所でまたコブシが増えるわけです。

コブシの冬芽

そもそもコブシの枝ってそんなに太くありません。
枝が太くないということはたとえばカラスなどの
文鳥などと比べたら大型の鳥が乗ったら
折れてしまう可能性がありますよね。

だから鳥が枝に乗って実を食べるというよりも
落ちた種を食べることの方が多いと言われていたりします。

しかもコブシの袋果を鳥がくちばしでツンツンして
取り出しにくいです。
結構、頑丈にできているってことです。

だから種が飛び出し
しかも地面に落ちたコブシの種を
食べる方が鳥にとっては楽なわけですね。

コブシ 実 食べられる

コブシの実

コブシの花や木って甘くていい香りがします。

そんなこともあって「コブシの実って食べられるのかな?」
って思っている方が多いようです。

結論としてコブシの実は食べられません。
でも果実酒のネタとして利用されることはあるそうです。

ただコブシの樹皮には南アメリカのインディオが
狩猟で用いるマグノリアクラーレというアルカロイドが含まれています。
マグノリアクラーレというアルカロイドは有毒物質なので樹皮は絶対に食べてはいけません。

そんな有毒な物質がコブシの樹皮には含まれています。
もしコブシの実に興味を持ったとしても食べないでください。

甘くていい香りだけを楽しんでください。

コブシの実 季語

コブシの実

コブシの実は仲春(ちゅうしゅん)の季語になっています。
仲春って言葉、聞いたことがない方が多いでしょう。
仲春っていつなのでしょう?

結論として仲春は春の中頃を指します。
具体的には仲春は3月6日から3月21日ごろのことです。
ただ3月21日まででなく、4月5日までという方もいます。

なので

仲春は

3月6日から3月21日まで、あるいは4月5日まで

ということです。

ただコブシの実って夏の終わりから秋にかけてできますので
ちょっとおかしな話ですね(苦笑)。

アネモネ

ちなみに仲春のころに咲く花として
アネモネが有名ですね。

以上でコブシの実についての解説を終わります。
続いてコブシの冬芽について解説します。