今回の記事ではスカシユリとはどんな植物なのか?
解説していきたいと思います。
スカシユリとは?
スカシユリとはユリ科の中でも珍しい部類に入る植物のことです。
何が珍しいか?というと
エゾスカシユリというこれもやはりユリ科の植物があるのですが、
このエゾスカシユリが分化して誕生したのがスカシユリです。
しかもスカシユリは日本固有のものです。
自然ではスカシユリは海岸や崖で見かけることがあります。
透百合
スカシユリ。
海岸の岸壁に咲く鮮やかな花には夕陽がよく似合う
花言葉は飾らぬ美#nikonz7 #tokyocameraclub pic.twitter.com/KcXjQZWXI2— もっさん (@Naaaassom) July 15, 2021
スカシユリ 岩手県久慈市
海岸岩場で満開中。
ヤマスカシユリやミヤマスカシユリよりも花期が遅いんですね。#山野草 pic.twitter.com/5I0v64ypf4— バレ氏 (@valentine_sine) July 24, 2021
ところでスカシユリのスカシは漢字にすると『透かし』になります。
「ということが花が透けて見えるの?」と思った方もいるかもしれませんが違います。
スカシユリを上から見ると、花の付け根部分に隙間があって
その隙間から地面が見えるってことから『スカシユリ』という名前になったのだそうです。
ただ、スカシユリだから絶対に上から見たら
花の付け根に隙間があって地面が見えるか?というとそんなこともありません。
隙間がなくて地面が見えないものも存在します。
となるとスカシユリかどうか
上から花辺りを見たら地面が透けて見えるか?どうかだけで判断できないということです。
なので、これから解説するような
スカシユリの特徴を知っておきましょう。
スカシユリの花の特徴
スカシユリは6月から8月くらいの間に花を咲かせます。
6月から8月に花を咲かせる植物として他にタチアオイが有名ですね。
⇒タチアオイが梅雨の花と言われる理由
⇒タチアオイの花・葉・その他の特徴
それからスカシユリは『上向きに花が咲く』という特徴があります。
「花って上向きの咲くのが普通じゃないの?」
って思った方もいるかもしれせんね。
でも、そんなこともありません。
確かにスカシユリと同じユリ科のシラーペルビアナも上向きに花を咲かせます。
⇒シラーペルビアナは有毒?毒の成分名は?
でも、同じユリ科のアガパンサスは横向きに花が咲きます。
上向きではありません。
⇒アガパンサスの花期
上記もユリ科のユリの花ですが、
こちらも横向きに花が咲いていますね。
⇒ユリの花を猫が食べる危険性を獣医師が解説
シャコバサボテンはユリ科ではないですけど、
こんな感じで横向きに花を咲かせていますね。
⇒シャコバサボテンの花が咲かない3つの原因と対策
こんな感じで花が咲く向きというのは植物の名前を特定するのに
有益な情報になります。
スカシユリは上向きに花が咲くという特徴があるということです。
それからスカシユリの花の大きさ(花径)は直径10㎝とかなり大きい花を咲かせます。
たとえば同じユリ科のシラーペルビアナの花径は1~2㎝と
スカシユリの花の大きさの約10分の1しかありません。
⇒シラーペルビアナの花言葉と由来
上記画像はサフランモドキです。
サフランモドキの花もかなり大きく見えますが
これでも花の大きさ(花径)は約7㎝ということでスカシユリより小さいです。
⇒サフランモドキの花の特徴(画像付き)
タチアオイもかなり大きな花を咲かせますが、これでも花径は約8㎝と
スカシユリよりも小さいです。
⇒タチアオイの花・葉・その他の特徴
皇帝ダリアの花径は10㎝~15㎝です。
皇帝ダリアって、花壇に植えられている気軽に育てられる植物ではありません。
木ですからね。
そんな皇帝ダリアの花の大きさとスカシユリの花の大きさがほぼ同じだということです。
⇒皇帝ダリアには開花時期が関係する注意点がある!
スカシユリは花壇で育てる植物であって木ではありません。
花壇で咲くスカシユリの花が木に咲いている皇帝ダリアの花の大きさと同じくらいなわけです。
スカシユリの花の大きさがどれくらい大きいのか、
理解していただけたのではないでしょうか。
それからスカシユリの花の中心部分をよーく見てください。
赤褐色の斑点がありますね。
これもスカシユリの花の特徴です。
あと、花の形はお盆型であって先っぽは反り返っています。
たとえばハナミズキの花って先端も平坦な感じですよね。
⇒ハナミズキの花言葉に怖い意味が含まれている?
スカシユリの花の先端が反る部分が似ているのはブラキカムかなって思います。
⇒ブラキカムの花言葉とその由来
ただ、ブラキカムとスカシユリでは花の色や形がまったく違うので
簡単に見分けがつきますね。
スカシユリの葉の特徴
スカシユリの葉っぱは披針形という形をしています。
葉っぱの形が平坦で細長くて先っぽが尖っている状態のことです。
披針形の葉っぱをしているのは他にユキヤナギが有名です。
⇒ユキヤナギの花言葉と由来に怖い意味は含まれている?
披針形の葉っぱの形と似ているのは楕円形ですが
ウバメカシの葉は楕円形ですね。
それからスカシユリの葉の付き方は互生です。
互生とは葉っぱの付き方を示す用語で
茎の節に1枚の葉っぱが互い違いについているものをいいます。
⇒互生とは?【葉の付き方分類】
互生の葉の代表選手はシキミですね。
⇒シキミの葉の特徴
それからスカシユリの葉は厚くてツヤがあるのも特徴的ですね。
スカシユリのその他の特徴
スカシユリの草丈は30㎝前後です。
直立していますね。
横にダラダラ伸びるわけではありません。
以上でスカシユリの特徴についての解説を終わります。