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バラ科

ピラカンサの実に毒はある?

ピラカンサ




冬がやってきました。
冬になるとピラカンサやマンリョウとか
ナンテンなどの木が赤い実をつけます。

これらの実は、鳥に目立つように赤くなりますが、
鳥がこれらの実を食べるタイミングは、
木の種類によって違います。

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ピラカンサの実には毒がある?

ピラカンサ

結論、ピラカンサの種子には、
アミグダリンという青酸系の毒が含まれています。
「ガビーン」という感じですね。

アミグダリンという毒はビワやウメの種子にもあります。

ちょっとピラカンサの実を食べる分には大丈夫だといわれていますが、
いっぱい食べるとなったら危険です。

とはいえ冬になるにつれて、
アミグダリンという毒は減っていきます。
また、実が完熟するまでの間は味が非常に渋くて不味いんです。

アミグダリンとは何か?

ピラカンサ

私は獣医師として日々、犬猫の診察をしているので
有毒植物について詳しいです。
当ブログ管理人のプロフィール

なので、以下、ピラカンサに
含まれるアミグダリンの毒性について解説します。

ピラカンサに含まれるアミグダリンは
ビワやウメの種子などにも含まれる化学物質です。
シアン化合物の一種です。

アミグダリンはまだ熟していない種子に含まれます。
もし人間や動物がアミグダリンを
何らかの形で摂取すると体内で消化され、
シアン化水素というガスを作り出します。

このガスは青酸ガスです。
青酸ガスって聞いたことがある方もいると思いますが、
命の危険を生じるくらい有害な物質です。

「なんでこんな危険な毒を
ピラカンサは持ってるんだよ!」と思った方もいるかもしれません。
でも、植物が自分の種子を
守るために使う戦略の一部なんです。

植物にとっての種子は自分の子孫になり得るものです。
子孫を残すのに非常に重要だってことです。
だから毒を種子に含ませることで
種が熟すまで動物などに食べられないように
進化の過程で発達してきたのでしょう。

話を元に戻します、
もし体内で青酸ガスが出ると、
血液や体液に混じって、
細胞のミトコンドリアの働きを止めてしまいます。

植物の細胞はシアン化水素に強いのですが、
動物の細胞はこのガスに弱いんです。
バラ科の植物の種子にあるアミグダリンが分解されるとシアン化水素が出て、
これが原因で中毒になることもあります。

野鳥はいつピラカンサの実を食べるの?

ピラカンサ

ピラカンサの赤い実は熟すまでアミグダリンという毒が大量に入っていること、
それからと苦くてまずいことから、
他の木の実と比べてすぐには食べられません。

以上の理由から10月ごろに赤くなっても、
野鳥は最初はこれを食べないんですよ。
でも、1月や2月になると、
実に含まれる毒が少なくなってきて
また多少なりとも不味さも減って
鳥たちは食べ始めます。

ただ、毒が減るといっても
ゼロになるわけではありません。
だからたくさん食べると危険なので、
鳥たちは少しずつしか食べません。

「じゃ、鳥たちは何を食べるのよ?」
って思うかもしれません。

ですが、ピラカンサの実ができる秋ころって
他の木にも美味しい実やエサがたくさんあります。
そりゃそうですよね。
めちゃくちゃ寒い冬より暖かい秋の方が、
植物も活発に成長しますから
鳥たちにとってもおいしそうな実がいっぱいなっているわけです。
しかもピラカンサの実ができたころは
不味いし、毒もてんこ盛り。
だから秋ころはピラカンサの実を鳥たちが
食べないことが多いんです。

でも、冬の終わりになると
さすがに他の植物には実などの食べ物がなくなります。
他の食べ物が少なくなると同時に
ピラカンサの毒は減っていきます。
だから冬の終わりころになると
ピラカンサの実が鳥たちにとっておいしい食べ物になるんです。

このことから、ピラカンサがどうやって自分の実を守りながら、
鳥たちと上手に付き合っているかがわかります。

植物の世界はすごく複雑で、
新しい発見がたくさんあります。
ピラカンサのような植物を通じて、
自然界の不思議な関係を知るのは、
とても興味深いですね。

ピラカンサの実と野鳥の関係を学ぶことで、
植物がどのように生き延び、
周りの環境と調和しているかがよくわかりますね。

野鳥はいつピラカンサの実を食べるの?

ピラカンサ

ここまで解説したことのまとめになりますが、
ピラカンサの赤い実ができたころは
なかなか野鳥に食べられません。

他の植物の実は早く食べられるのに、
ピラカンサはたくさん実がついていても、
あまり食べられないんですよ。

野鳥は10月ごろから赤くなるピラカンサの実を、
最初は食べません。

でも冬が終わりに近づく1月や2月になると、
アミグダリンという毒が少し薄れて食べられるようになります。
野鳥はこういったことがよくわかっています。
毒が少なくなってきた1月や2月になるころに
鳥はピラカンサの実を食べるんです。

でも、鳥たちはピラカンサの実を
たくさんは食べないようにしています。

そもそも秋には他の木の実や餌が豊富なので、
その時期に毒を持つピラカンサの実をあえて食べません。

ピラカンサの赤い実が野鳥にあまり食べられない理由は、
その実に含まれる毒の量と成熟度にあります。

ピラカンサの実にはアミグダリンという名前の青酸系の毒が含まれています。
この毒は、実が完全に熟するまでの間、
けっこう多く含まれているんです。
だから、秋の初めや冬でも早い時期には、
アミグダリンという毒が多くて、
野鳥でさえピラカンサの実を食べるには危険なんです。

さらに、実が完全に熟するまでは、
すごく渋くて味も悪いので、
鳥たちはあまり食べたがりません。

実が完全に熟してくる1月や2月になると毒が減ってきて
味もくそ不味いから、ちょっとマシになる
冬の後半になって初めて、
野鳥がピラカンサの実を食べるようになるんです。

ということで秋には他の木の実やエサがいっぱいあるので、
その時期はピラカンサの実よりも他の食べ物を選ぶってことです。

でも、冬の終わりになって他の食べ物が少なくなると、
毒が減ってちょっとは味がマシになったピラカンサの実が
野鳥にとって魅力的な食べ物になるんですよ。

ピラカンサの実の話を聞くと、
自然の中で植物がどう生き残り、
鳥とどう関わっているかがわかります。
これはとても興味深いことです。

ピラカンサの実と野鳥の関係について学ぶことで、
植物の生存戦略の賢さに感心します。
自然界の中での植物と動物の結びつきを知るのは、
植物を育てる喜びを一層深めてくれますね。

そんな面白いピラカンサを育ててみたい方はこちら
ピラカンサ(赤実)