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ヒガンバナ科

サフランモドキの毒成分・中毒量と症状

サフランモドキ




前回の記事ではサフランモドキの花の特徴について解説しました。
サフランモドキの花の特徴(画像付き)

上記記事を読んでいただければ
他の花との違いがはっきりとわかり、
ウォーキング中なんかに花を見た時に
「これはサフランモドキだな」ってすぐに分かるようになると思います。

サフランモドキ

サフランモドキははっきりくっきりとしたピンク色の花を咲かせます。
すごくキレイな花ですね。

ノイバラ

ただきれいな花にはトゲがあります。
たとえば、ノイバラにはトゲがあります。
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「じゃ、サフランモドキにもトゲがあるの?」
と思った方もいるかもしれません。

結論としてサフランモドキにはトゲはありません。
でも、毒があります
人間が食べると命の危険に関わるような毒がサフランモドキにはあるのです

この記事では

・サフランモドキにはどんな毒があるのか?
・その毒を摂取したらどんな症状が出るのか、
・どれくらいの量を摂取すると危険なのか

などについて詳しく解説します。

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サフランモドキの毒成分

サフランモドキ

サフランモドキはヒガンバナ科の植物なのですが、
ヒガンバナやサフランモドキにはリコリンというアルカロイドを含んでいます。

スイセン 花 毒

リコリンはスイセンにも含まれていて
スイセンやサフランモドキの葉っぱはニラとすごく似ているため、
ニラと間違ってスイセンやサフランモドキの葉っぱを食べないようにご注意ください。

今回の記事はサフランモドキなのでサフランモドキにフォーカスしますが、
リコリンというアルカロイドを全草に含んでいます。
リコリンは有毒な物質です。

特に球根部分の鱗茎あたりが一番リコリンを含んでいます

リコリンにどんな危険があるのか?については後ほど解説します。

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サフランモドキの毒成分リコリンとは?

サフランモドキ

サフランモドキに含まれる危険な成分、リコリンってどんな物質なのでしょうか?

以下、農業環境技術研究所より引用
引用元URL:http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/sinfo/result/result15/result15_16.html

ヒガンバナ中のリコリンの濃度は,生の鱗茎中には0.5 mg/g,生葉中には0.3 mg/gである。
クリニン含量がこれに次ぐがリコリンの5%以下であり,
含有量と活性の強さと作用特性からリコリンが
ヒガンバナの他感作用の本体であると推定される。

以上引用終了

先ほども申しましたようにヒガンバナだけでなくサフランモドキも
同様にリコリンを含んでいます。

次にこちらをご覧ください。
平成22年度食品安全確保総合調査 より引用
引用元URL:https://www.fsc.go.jp/sonota/hazard/kosyoku_1.pdf

一般にヒガンバナ科植物にはヒガンバナアルカロイドが含まれており、
それらが有毒成分となる。スイセン[Narcissus]属には有毒成分はリコリン[lycorine]、
ガランタミン[galanthamin]、タゼチン[tazettine]と
しゅう酸カルシウム[calcium oxalate]などである。
全草が有毒だが、鱗茎に特に毒成分が多い。
スイセンの致死量は 10g である。
食中毒症状と接触性皮膚炎症状を起こす。

以上、引用終了

平成22年度食品安全確保総合調査からもサフランモドキを含むヒガンバナ科の植物は
全草(植物全体、草とか茎とかということ)有毒
だということがわかりますね。

リコリンの中毒量は一般的に2グラムから3グラム程度で中毒症状が発現し
致死量は約10グラム
だと言われています。

農業環境技術研究所の文章から仮に、同じヒガンバナ科のサフランモドキも
同じリコリン濃度だったら
鱗茎中に1グラム当たり、リコリンが0.5ミリグラム、葉っぱ中には1グラムあたり0.3ミリグラムなので
もし中毒症状があらわれるなら、鱗茎なら4000グラム(4000×0.5=2000ミリグラム=2グラム)、
葉っぱなら、約7000グラム(7000×0.3=2100ミリグラム=2.1グラム)となりますね。

致死量はリコリンが10グラムなので、先ほどの中毒量の5倍の摂取となります。
具体的には鱗茎なら4000グラム×5=20000グラム(20キログラム)、
葉っぱなら7000グラム×5=35000グラム(35キログラム)です。

35キログラムの葉っぱも食べれないはずなので
サフランモドキを食べて命に関わる危険性は少ないかもしれません。
でも、体調によってもっと少量でも命の危険に関わることもあるでしょうから
絶対にサフランモドキを1㎎、1㎍であっても食べないでください。
お願いします。

あと、リコリンの化学的な性質は水溶性で
周りの雑草を抑制する作用があるといわれています。

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サフランモドキの毒成分による中毒症状は?

サフランモドキ

まずこちらの記事をご覧ください。

『岡山県』の公式ホームページより引用
引用元:https://www.pref.okayama.jp/page/465943.html

リコリンによる食中毒の症状は?
 食後30分以内で嘔吐、下痢、発汗、頭痛、昏睡などの症状が現れます。
中毒の初期に嘔吐するため、神経麻痺などの重篤な症状は起こりにくいとされています。
以上、引用終了

岡山県の文章よりサフランモドキに含まれるリコリンを摂取してしまうと
嘔吐や頭痛、昏睡などの危険な症状が起こる可能性があります。

最悪神経麻痺などの重篤な症状が起こるといわれています。

でも、中毒を起こすと吐いてしまい
リコリンの有毒成分が体外に出てしまうため、
神経麻痺の可能性は低いそうですね。

とにかく、サフランモドキやスイセンなどのヒガンバナ科の植物を
誤って口に入れてしまうと、嘔吐や頭痛などの中毒症状が出る場合もありますし
最悪、命を落とす危険性
があります。

ですから絶対に口に入れないでください
よろしくお願いします。