この記事では
・必要性
・方法
についてわかりやすく解説していきます。
目次
なぜイタチハギを駆除しないといけないの?(必要性)
環境省によるとイタチハギは
生態系被害防止外来種リストの中の重点対策外来種に指定されています。
詳細は環境省のデータをご覧ください。
⇒環境省のPDFデータはこちら
イタチハギ
丸い小葉がいくつも付いた複葉を持つマメ科の樹木。ニセアカシアがよく似ているが、本種は枝などにとげがない。
重点対策外来種に指定されている。#植物 #樹木 #マメ科 pic.twitter.com/XZNYoCvAln— モロコ (@Zaccoparva) December 27, 2020
他にも
国土交通省国土技術政策総合研究所の栗原正夫先生の論文によると
⇒引用元URL:http://www.jsrt.jp/research/ecology/2016/2016_3_Kurihara.pdf
特定外来生物であるアレチウリ,オオカワヂシヤ,オオキ
ンケイギク,オオハンゴンソウ,ナルトサワギク,スパル
ティナ属は,総合対策外来種のうちの緊急対策外来種に掲載
されている。
このほか,例えば,イタチハギ,セイタカアワダチソウ
は,総合対策外来種のうちの重点対策外来種に,ハリエン
ジュ(ニセアカシア)は産業管理外来種に,それぞれ掲載さ
れている。
と記載されている通り、
イタチハギは総合対策外来種のうちの重点対策外来種という
扱いになっています。
訂正とお詫び。
環境省の「要注意外来生物」という区分は2015年に廃止されました。以降、「生態系被害防止外来種リスト」が使われており、イタチハギは重点対策外来種として掲載されています。勉強不足ですみません💦 https://t.co/2Scr2s7Ab1— やまもも (@Myrica_rubra22) May 23, 2023
ちなみに
・ツルニチニチソウ
・ダイオウナスビ
などがあります。
ところで重点対策外来種とはどういう外来種のことなのでしょう?
重点対策外来種とは『甚大な被害が予想されるため、
対策の必要性が高い』種のことです。
重点対策外来種に該当する種は
外来生物法の規制を受けます。
外来生物法によると
飼育・栽培、運搬、輸入、野外への放出、譲渡などが規制されています。
もしこれらの規制に違反したら
最高で懲役3年、個人で罰金300万円、
法人だと1億円が課されることがあります。
詳しくは環境省をご覧ください。
⇒環境省のPDFデータはこちら
イタチハギを駆除する方法
以下、詳しくイタチハギを駆除する方法について解説していきます。
4/21~4/23にかけて雑木処理と看板立てを行いました。これが57期初めての仕事になります。雑木処理では、外来種であるイタチハギの駆除作業を牧野組合の方やボランティアの方と共に行いました。これから11月まで57期として活動していきますので、よろしくお願い致します。 pic.twitter.com/gdPsYonKUH
— 霧ヶ峰自然保護指導員 (@lets_go_kiri) April 23, 2017
駆除方法(1)抜き取り
まず根性で根っこごと抜き取りましょう。
根っこが残っていたらまたイタチハギが生えてきます。
だから根っこが残らないように
スコップなどを使って土の中の根っこまで除去してください。
ウイングハットのビオトープでの今日の管理作業。イタチハギの伐採、絶滅危惧植物保護地域でつる植物の抜き取り、水路の草取り。8月程ではなかったが結構暑かった。初参加1名を含む皆さんお疲れ様でした。
— 八方破れ (@twytwyeco) September 8, 2012
芝生の間から最悪の雑草チガヤが多数生えたので、土質が砂が多い事もあり、地下茎ごと抜き取り作業で駆除しました。
普通チガヤは地下茎が深さ20cm以上潜るので、地上から抜けないのですが、ここは砂である事が幸運でした。以前誰かが勝手に地下茎入り粘土を持ち込んだ事で増殖したと思われますが。 pic.twitter.com/pNfh8OLZW6— Vicky Polonは熱帯果樹マニア (@VickyPolon) April 27, 2022
駆除方法(2)刈り取る
刈り払い機といった機械を使ったり、
鎌などの道具を使って地上部に生えているイタチハギを刈り取ります。
肥料をやる前にブルーベリーの株間を耕しました。
雑草のメヒシバが凄くて、夏の間は刈り払い機で地上部だけ刈り取ってましたが、根が横方向に芝生みたいに張ってしまって駆除に一苦労してます。露地ブルーベリー農家さんはどうされてるんだろうか🤔 pic.twitter.com/SKnWy7W9Wv
— ゼロから作るぶどう園@自作ハウス完成! (@yoshi_rai92go) September 20, 2021
刈り取る方法は抜き取る方法と違って
根っこまで除去できません。
だから単純にイタチハギが成長して
より広範囲に勢力を拡大するのを抑制することしかできません。
根っこが残っているので
刈り取ったあと、また成長します。
また時期としてはイタチハギの種ができる前です。
種ができた後に刈り取っても
そのときに種が落ちたらまた増えてしまいますからね。
イタチハギの開花時期は5月から7月の間くらいです。
だから種ができる時期は秋頃になります。
なので秋まで(できれば春)には刈り取る作業を終えるようにしましょう。
だからイタチハギの根絶を目指すなら
刈り取る方法より根っこまで抜き取る方法の方がよいでしょう。
でも根っこまで抜き取るのは手作業だと腰を痛める可能性もあるし
かなり体力も使います。
なので複数の人たちで協力してイタチハギの駆除作業をするしかありません。
はっきりいって大変だと思います。
駆除方法(3)自宅に持って帰ったりしない
イタチハギを気に入ったとしても
絶対に家に持ち帰って植えたりしないでください。
そこからまたどんどんイタチハギが増え
種がいろんなところに飛び、またどんどん増えていってしまいます。
とにかくイタチハギは重点対策外来種に該当しますから
外来生物法の規制を受けます。
罰則もありますので絶対にイタチハギを増やしたり移動するような
行為は控えてください。
駆除方法(4)処理方法
イタチハギを駆除した後
種などがこぼれたら大変です。
必ずゴミ袋などに入れて
あなたが住んでいる自治体が定めている方法で
処理してください。
またあなたの衣服にイタチハギの種などがついているかもしれません。
駆除後、その場で種などがついていないか?確認してください。
あなたの靴にイタチハギの種がついてたら
また別の場所にその種を移動させてしまいます。
十分気を付けてください。
続いてイタチハギの花について解説した記事があるので
ご覧ください。
⇒イタチハギってどんな花を咲かせるの?