フジバカマは「秋の七草」の1つとしてよく知られ
万葉の時代から日本人に親しまれてきた植物です。
川沿いの湿った草原などに自生し、
夏の終わりから秋の初めごろに花が咲く多年草です。
しかし、現在は自生するために適した環境が減少しているため
絶滅危惧種になっています。
フジバカマの花の色
フジバカマは、夏の終わりから秋の初めに、
茎の先端に直径5㎜ほどの小さな花を咲かせます。
花は、長さ約10㎝の房状に多数咲きます。
花の色は、白または白をベースに薄紫色を帯びているものもあります。
フジバカマは、漢字では「藤袴」と書きます。
花の色が薄い藤色をし花弁の形が袴に似ているからこの名前がついたと言う説もあります。
花期は、8~9月です。
薄紫の筒状の花から白い糸状のものが伸びていきます。
この白い糸状のものは、雌しべの花柱です。
フジバカマの茎葉を摘んだあと、生乾きの状態になるとクマリンの香りを発します。
クマリンの香りは、桜餅の葉のような香りです。
そのため、中国では昔から芳香剤として使われたり
日本でも入浴剤やシャンプーとして使っていたと言われています。
フジバカマの特徴
フジバカマは、原産国は東アジアで
キク科ヒヨドリバナ属の植物です。
関東地方以西の本州、四国、九州に自生する多年草です。
草丈は60~120㎝で、開花時期は8月から長いもので10月ごろまであります。
耐寒性、耐暑性ともに強いため初心者でも育てやすい植物です。
フジバカマは、初心者でも育てやすい植物ですが、
絶滅危惧種に指定されているため
店頭で売られているフジバカマは、
フジバカマとサワヒヨドリの雑種が多いとされています。
フジバカマを少し小さくしたような形で、
全体に紫色が濃いと言われてます。
フジバカマの姿は野趣に富んでいるので、和風庭園やナチュラルガーデンなどによく使われます。
暑さにも寒さにも強いので鉢植えでも育てることはできますが、
地植えの方が野生に近い形でのびのびと育ち、
フジバカマの持つ本来の魅力を発揮できるのでおススメです。