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光合成

光補償点とは?わかりやすく解説

光補償点 わかりやすく




前回の記事では光合成は光の強さに依存するのか?解説しました。
光合成は光の強さに依存する?

今回の記事では光補償点についてわかりやすく解説していきたいと思います。

先に結論を言っておきますと、

光補償点とは

真の光合成速度=呼吸速度

のことです。

言語化すると

光補償点は植物において二酸化炭素の出入りが見かけ上なくなる光の強さのことで
光補償点では呼吸速度と光合成速度が同じになります。

「あぁ、なるほどわかったよ」という方は
ここで記事を読むのをやめてもOKです。

でも、「よくわからないな」という方、
光補償点(ひかりほしょうてん)を理解するためには
植物は光合成だけでなく呼吸もしているという事実を知っておく必要があります。

以下、詳しくこってりと解説していきますので
よろしくお願いします。

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植物は光合成だけなく呼吸もしている?

ところで前回解説したときに使ったグラフはこちらになります。
光合成は光の強さに依存する?

光合成速度

このグラフって正確ではありません。
あくまで光合成は光の強さに依存するのか?
わかりやすく説明するためにあえて、不正確に書きました。

正確に書くと以下のようなグラフになります。

光補償点

前回解説した時に使ったグラフよりちょっと下に下がったグラフになっていますね。
前回のグラフは縦軸にマイナスはなかったのですが、
今回のグラフはマイナスからスタートです。

どうしてマイナスの値を取ると思いますか?
理由は簡単です。

植物ってどうして光合成をしているのでしょう?
ブドウ糖を作るためです。
光合成の仕組みを図を使いながらわかりやすく解説!中学高校生物の復習

ではブドウ糖を作って何をしているのでしょう?
呼吸にブドウ糖を利用しています。

植物も呼吸をします。
酸素を吸収して二酸化炭素を排出するという人間と同じこともやってます
ここ、多くの人が勘違いしているので知っておいてくださいね。

ここを表でまとめると

$CO_2 $ $O_2 $
呼吸 排出 吸収
光合成 吸収 排出

 

となります。

みんな植物って光合成をしているから二酸化炭素を吸収して酸素を排出するという
イメージしかないかもしれませんが、植物は同時に酸素を吸収して二酸化炭素を排出するという呼吸もやってます。

つまり、植物は吸収と排出を同時にやっているのです

光補償点

上記グラフで縦軸の光合成速度は二酸化炭素の吸収量のことです。
でも、二酸化炭素の吸収量というのは残念なことに呼吸による
二酸化炭素の排出量も同時に観測してしまっています

(上記グラフ『呼吸量』の部分参照)

呼吸の分だけ、縦軸の二酸化炭素吸収量が下がってしまう(マイナスになってしまう)わけですね。
これが本当のグラフの観測結果になります。

本当は上記グラフの『真の光合成速度』と書いてある分だけ光合成しています。
だから、『真の光合成速度』といいます。

ですが真の光合成速度が観測できません。
なぜなら呼吸が邪魔しているからです。

そのため、観測したら『見かけの光合成速度』になってしまいます。
だから観測した結果を『見かけの光合成速度』といいます。

たとえば、めちゃくちゃ適当に数字を挙げてみますと、
真の光合成速度(実際に植物がやっている光合成)を10とします。
で、呼吸量が3だったとしましょう。

すると観測結果(見かけの光合成速度)は10-3=7となりますね。
わかりますか?
呼吸分だけ光合成の結果がマイナスされていますよね。
だから呼吸量はグラフ上、マイナスの位置に記載されるわけです。

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光補償点についてわかりやすく解説

光補償点

では本題です。

上記グラフで『光補償点』がありますね。
光補償点(ひかりほしょうてんと読みます)は見かけの光合成速度は0だけど、
縦軸を見ると真の光合成速度と呼吸が同じところに光補償点がありますね。

見かけ上は光合成してないけど、
でも実際は光合成をやっている。

光補償点

光補償点は呼吸量(呼吸の速度)と光合成の速度が同じ点だということです。

光補償点とは

真の光合成速度=呼吸速度

ということです。

言語化すると、真の光合成速度と呼吸速度が同じところを光補償点といいます。
言い方を変えると、
光補償点は植物において二酸化炭素の出入りが見かけ上なくなる光の強さのことで
光補償点では呼吸速度と光合成速度が同じ
になります。

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光補償点と光飽和点の違い

光補償点

光補償点は上記グラフのように光合成速度と呼吸速度が同じになる光の強さのことです。
見かけの光合成速度でみたら±0となるときの光の強さになります。

光補償点における光の強さだと、
呼吸速度と光合成速度が同じになります。

ちなみに見かけの光合成速度が±0になる光補償点では
光合成によって栄養が作れなくなってしまいます。

栄養が作れないということは、
このままの光の強さ(光補償点)が続くと、
植物は栄養不足で枯れてしまうことを意味します。

一定になっているところ

これに対して光飽和点は光合成速度が一定になっているときの光の強さのことです。
別の言い方をすると見かけの光合成速度が一定(横這い)になっているときの光の強さです。
光飽和点についてはこちらの記事でこってりと解説していますのでご覧ください。
光合成は光の強さに依存する?

以上、解説を終わります。