学術

春化と春化処理とは?違いについてもわかりやすく解説

春化処理とは 春化




前回の記事では限界暗期について解説しました。
限界暗期とは?わかりやすく解説

花の芽(花芽)が形成(作られる)される条件に
明るさ、暗さの時間の長さがあるって話しでした。

ただ、明るさ、暗さだけでなくて
実は温度が花芽を形成する条件になる植物もあるのです。

たとえば秋まきコムギがあります。
秋まき小麦とは、読んで字のごとく、秋に種まきして育てるる小麦のことです。

秋まきコムギの場合、花芽形成には日の長さ以外に
温度が関係することがあります。
秋まきコムギは秋に種をまいて、冬を越します。

あまりに寒いと冬を越せません。
もし冬を越せないと花が咲きませんし、種ができません。

じゃ、秋まきコムギを春にまいたらどうなるでしょう?
すると花が咲きません。
困ったやつです。

ちなみに秋まきコムギというものがあるように春まきコムギがあります。
勘違いしないでくださいね。
いつの時期に種をまくかで同じ品種なのに秋にまいたら秋まきコムギで
春にまいたら春まきコムギというわけではありません。

秋まきコムギという生物がいて、
春まきコムギという生物がいます。

キリンとシマウマ

キリンとシマウマくらい違います。
DNAがまったく違います。

コムギを春にまいたら春まきで
秋にまいたら秋まきではありません。
違います。

春まきコムギはあまりおいしくありません。
秋まきコムギはおいしいし、たくさんの量を収穫できません。
その代わり秋まき小麦は秋にまいて冬を越さないといけないのです。

だからあまり寒い地域にまいてしまうと冬の間に死んでしまうのです。
また、寒い地方でも春にまくと、
成長するけど花が咲かないのです。困りものです。

そこで今回のテーマ、春化処理という処理方法があります。

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春化と春化処理とは?

秋まきコムギ

秋まきコムギの種を水にひたして発芽しかけたものを
冷蔵庫の中の温度くらいにして1カ月くらい置きます。

そして春になったら畑にその種をまきます。
すると、何の処理もせずにいきなり畑にまいたものは
春にまいても花が咲かないのですが、
一度、冷蔵庫くらいの低温状態に置いておくと
冬に越したと春まきコムギの種は感じるようです。

冷蔵庫の温度ってだいたい4℃くらいなので
超寒い冬じゃないので、秋まきコムギの種は死にません。
だから、こうやって人工的な冬を種に経験させておくと
花芽ができてちゃんと収穫できるようになります。

こんな感じで人工的な冬にさらすことを春化処理といいます。

秋まき小麦のように一定期間、冷蔵庫くらいの低温状態を
経験させることが花芽ができる条件になっていることを春化
といいます。
春化と春に化けるという文字になっているわけです。

だから夏みたいな暑さの話ではなく、
寒さの話になります。

低温状態を経験させることで花芽形成を促す現象を春化といい、
低温状態を与えることを春化処理といいます。

だから春化処理というのはあくまでも低温にすることで、
その低温を受けて花芽形成が促進されるという現象が春化です。
違い、わかりましたか?

以上で春化と春化処理についての解説を終わります。