オミナエシは、秋の七草の1つとして、
日本で昔から親しまれている植物です。
オミナエシの名前の由来は、様々な説がありますが、
一説には、同じオミナエシ属でオミナエシに似た白い花を咲かせるオトコエシ(男郎花)に
比べて優しい感じがするところからつけられたとされています。
別名は、敗醤(ハイショウ)とも呼ばれ、
花を切り花や生け花として室内に飾っておくと、
やがて醤油が腐敗したような匂いになることからそう呼ばれています。
オミナエシに似た花1.オトコエシ
・オトコエシ
オミナエシより全体に大きく、剛強な雰囲気を持つことからオトコエシと名付けられました。
北海道から九州までのやや日当たりの良い山野に広い範囲に分布しています。
8~9月に白い花を咲かせ、茎や葉には毛があり、葉は対生です。
白い花は、直径5㎜ほどと小さく、5枚の花弁からなっています。
オトコエシの根を乾燥させたものは解毒効果があると言われ、
若い苗は食用にもなります。
オトコエシもオミナエシと同じように
花瓶に生けると、腐敗した醤油の匂いがします。
オミナエシとオトコエシは、花の時期、生育場所が似ているため、
自然雑種を作ることがあると言われています。
オミナエシに似た花2.コキンレイカ(ハクサンオミナエシ)
・コキンレイカ
本州の東北地方から近畿以北に分布し、高山帯の岩場や草地に自生する植物です。
コキンレイカは、別名ハクサンオミナエシとも呼ばれます。
茎の高さは20~60㎝で、葉は茎に対生し掌状裂に裂け、鋸歯があります。。
花の時期は7~8月で、直径5㎜程の黄色の小花を集散花序につけます。
オミナエシに似た花3.カノコソウ
・カノコソウ
別名は、ハルオイナエシと呼ばれています。
北海道から九州まで広く分布する多年草です。
山野の湿った草地に生え、
ポツポツとした蕾が上から見ると絞り染めの一種の鹿の子絞りのように
見えることからカノコソウと付けられました。
花の時期は5~7月で、白色または淡紅色の小花を多数咲かせます。
高さは40~80㎝で、葉は対生です。
根と球根は生薬としても利用され
リラックス効果、睡眠の改善作用があるとされています。