酵素の特徴の1つとして、前回の記事では
活性部位について解説しました。
⇒⇒酵素の活性部位とはどういうこと?わかりやすく解説
今回の記事では2つ目の特徴となる
補因子についてわかりやすく解説していきたいと思います。
酵素の特徴の1つ「補因子」とは?
以前の記事で酵素の主成分はタンパク質だといいました。
⇒基質特異性とは?酵素と触媒の違いも含めてわかりやすく解説
ここで大事なのは『主成分』という言葉です。
ということは酵素にはタンパク質以外の成分も存在するということですね。
酵素に存在するタンパク質以外の成分を補因子といいます。
では補因子ってどんなものなのでしょうか?
・100%タンパク質の酵素(補因子は存在しない)
・主成分がタンパク質の酵素(補因子が存在する)
の2種類に分けることができます。
・タンパク質部分をアポ酵素(不活性状態)
・補因子の部分をホロ酵素(活性状態)
となっています。
では補因子(ホロ酵素)にはどんなものがあるのでしょう?
・ビタミンB群
・金属イオン(鉄など)
・$NAD^{+} $、FAD
などがあります。
ここまで読んでいただけると分かっていただけると思いますが、
ビタミンB不足になると、体の酵素が機能しなくなったりするので
必要なものを作れなくなり、病気になったり死に至ることがあります。
私は獣医師として日々ペットの診療に携わっていますが、
夏バテっていうのは典型的な酵素が機能していない状態でもあります。
「うーん?よくわからない」という方は
そもそも酵素ってどんなことをやっているのか?
知っていただいた方が理解が進むと思います。
⇒酵素の触媒作用についてわかりやすく解説
それから補因子の具体例として挙げた、
$NAD^{+} $、FAD、ビタミンB群は補酵素といわれたりします。
・耐熱性がある
・小分子量の有機物である
・結合がゆるい(透析という方法で外せる)
などがあります。
以上のような成分をもって初めて機能する酵素もあるということですね。
以上で補因子についての解説を終わります。