シキミは、日本原産の光沢のある葉が美しい常緑樹です。
光沢のある葉は、サカキなどと同様に神仏事によく使われ
日本人には馴染み深い植物です。
日本では、江戸時代から庭木として使われています。
「仏壇の葉」としてよく使われるシキミは、
葉が常緑でいつでも収穫できるので
季節を問わずに手に入るのも魅力の1つです。
シキミの葉の特徴について
シキミの葉は、厚くて滑らかで互生し、
枝先に輪生状(りんせいじょう)についています。
葉の形は、長楕円形あるいは狭倒卵形で
先端は尖っています。
葉には油点があり、揉むと抹香の香りがします。
葉のつき方としては
・輪生
・対生
・互生
などがあります。
互生とは、枝の1つの節から
葉が1つずつ互い違いに枝につくことをいいます。
互生の葉ができる植物にはシキミ以外に
・モミジバフウ
・ブラシノキ
などがあります。
モミジバフウの画像はこちらです。
ブラシノキの画像はこちらです。
シキミの枝や葉には、サフロールという香気成分が含まれています。
サフロールを含む葉や樹皮を乾燥し粉末にして抹香や線香がつくられます。
シキミは、香気が高いことから「香(こう)の木」「香芝」「ハナノキ」とも
呼ばれています。
シキミという名前も、「臭き果実」の意味があるとも言われています。
シキミの葉は、枝から互い違いについている互生ですが
密生してうっそうとしていることから、漢字では「樒」となりました。
樒の葉は、深い緑で皮のようなしっとりとした質感、光沢があり美しく
枝先に集まってつき、脈は目立ちません。
地方によっては、
不浄を清める作用があるとされ
正月のマツの代わりや節分のヒイラギの代わりにシキミの葉を使うそうです。