オジギソウの最大の特徴は小学校の理科などで習う運動だと思います。
・成長運動
・膨圧運動
の2つがあります。
有名な例がオジギソウです。
オジギソウの特徴
オジギソウって知ってますか?
小さいです。
タチアオイなんかと比べると明らかにオジギソウは小さいです。
⇒タチアオイの花・葉・その他の特徴
⇒タチアオイが梅雨の花と言われる理由
話を元に戻します。
以前、オジギソウが花屋さんで売られていましたが、
その花屋さんでは『触らないでください』と書いてありました。
これは、子供がオジギソウをよく触るからでしょう。
もしオジギソウを触ると葉っぱが閉じてしまうからです。
2~3時間くらいたつと葉っぱが開いてきます。
このことを『膨圧運動』といいます。
この膨圧運動がオジギソウの特徴です。
これに対してたとえば豆苗など、なんでもいいですが、
光のある方に植物の芽生えが曲がるのを見たことがありませんか?
ちなみに種から根がのび始めたものを発芽といって、
発芽した後、土から飛び出た状態を芽生えといいます。
とにかく光のある方に芽生えって曲がりますね。
このことを成長運動といいます。
たとえば、上記画像のような植物の芽生えがあったとしましょう。
左側の細胞と右側の細胞と細胞が2列に並んでいとしましょう。
で、⓵から(黄色い文字、右側)光が当たると
芽生えは光の反対側(左側の細胞、ピンク色)が結構伸びます。
逆に光の側の細胞(右側、黄色い文字)はちょっとだけ伸びます。
たとえば右側から光がきたとしましょう。
すると植物の芽生えは左側、つまり光の反対側の細胞がグングン成長し、
逆に光を受けた側、つまり右側の細胞の成長はちょっとだけ成長します。
結果、芽生えは光の側(右側)に曲がっていきます。
要するに、伸びて曲がっています。
だから元に戻れません。
もし反対側(左側)から光を受けたら、
光の反対側の右側がぐんぐん伸び、光を受けた側はちょっとしか伸びないので
今度は左側に伸びます。
こういうことを繰り返しながら植物の背丈はグングンと伸びていくわけですね。
こうやって成長するわけですが、
成長の仕方がずれているから曲がるわけですね。
これに対して、オジギソウの場合、
葉柄の基部に葉枕(ようちん)があります。
⇒葉柄とはどの部分なのか?画像を使ってわかりやすく解説
葉柄って上記画像のような場所ですよ。
葉枕という組織にはいっぱい細胞が集まっています。
また、葉枕の中に普段は水がいっぱい入っています。
葉枕が触られるという刺激で水が抜けてしまうんです。
外に出るわけではなくて、細胞内の水が別の細胞に移動するんです。
水が抜ける結果、オジギソウの葉っぱは閉じ、萎んだように見えるんです。
2~3時間くらいたつと、水が戻ってきて
また葉っぱが元気よく元の姿に戻ります。
触られて葉っぱが閉じ、
また元に戻っても、葉っぱの長さは変わりません。
ただただ、触られて葉っぱが閉じ、復活することを繰り返しているだけです。
これは膨圧運動でしたね。
つまり膨圧運動は可逆的(元に戻れる)ということです。
逆に成長運動は成長しながらなので不可逆的です。
元に戻れません。
今回の記事ではオジギソウの特徴として膨圧運動の説明を
成長運動と比較しながら解説しました。
ところで成長運動や膨圧運動には屈性と傾性があります。
次の記事で詳しく解説します。
⇒植物の屈性と傾性についてわかりやすく解説