ヒペリカムヒデコートはオトギリソウ科の植物で、
和名は『タイリンキンシバイ』といいます。
また、ヒペリカムヒデコートはヒペリカムヒドコートともいったりします。
学名はHypericum patulum cv.Hidcoteです。
ヒペリカムヒデコートの名前の由来は?
最初、英国式庭園ヒドコート・マナー・ガーデンで庭を作っている『ローレンス・ジョンストン』さんが
中国から自国に持ち帰り、この花を広めたそうです。
そんなことからヒドコート・マナー・ガーデンの
ヒドコートの名前をもらってヒペリカムヒデコート(ヒドコート)という名前がついたそうです。
ヒペリカムヒデコートの葉の特徴
ヒペリカムヒデコートは常緑性の低木です。
常緑性とは1年中枯れずに緑色の葉っぱがついている植物のことです。
逆にいうと冬でも緑色の葉っぱのままで茶色くならないし
原則、落葉しないってことです。
ただ、寒さには弱いほうなので、
真冬の冷たい風に当たり続けることで落葉することもあります。
それから葉のつき方は対生に似ていますが、
十字対生です。上から見たら十字に葉がついていますね。
ここでは簡単に対生について触れておきますね。
対生とは茎の節に2枚の葉が向かい合ってついているものをいいます。
ヒペリカムヒデコートは十字対生です。
十字対生は基本的に対生の一種なのです。
ヒペリカムヒデコートは
上から見えると上側の対生の葉と下側の対生の葉がクロスしているため、
十字に見えることから十字対生と言われます。
互生とは葉っぱの付き方を示す用語で
茎の節に1枚の葉っぱが互い違いについているものをいいます。
他にも葉のつき方として互生とか輪生とかいろいろあります。
こちらの記事で互生についてかなりコッテリと細かくわかりやすく
解説しているのでご覧ください。
⇒互生とは?【葉の付き方分類】
互生の植物としてはたとえば、シキミの葉ですね。
互い違いに葉っぱがついてますね(これが互生の特徴です)。
⇒シキミの葉の特徴
輪生とは茎の節に3枚以上の葉がくっついていることをいいます。
ネズミサシの葉は輪生です。
⇒ネズミサシの葉の特徴は?
ヒペリカムヒデコート(ヒドコート)の花の特徴
上記ヒペリカムヒデコート(ヒドコート)の花の画像を撮影したのは2021年5月中旬です。
つまり、ヒペリカムヒデコート(ヒドコート)の花が咲くのは5月ころです。
具体的には5月~7月にかけて花を咲かせます。
花の色は見ての通り黄色です。
花の大きさは7㎝とかなり大きいです。
たとえば、同じ5~6月に花を咲かせるノイバラの花の大きさは約2㎝くらいです。
⇒ノイバラの花の特徴
で、ヒペリカムヒデコートは約7㎝の黄色(金色)の大きな花を咲かせ、
しかも梅の花に似ていることから
大輪金糸梅(タイリンキンシバイ)と呼ばれることもあります。
次に雌しべを見ていきましょうか。
雌しべには花粉がつく柱頭(ちゅうとう)という部分があるのでわかりやすいですね。
上記画像の柱頭と書いてある部分が雌しべの柱頭です。
基本的に柱頭は雌しべのてっぺんにあるので、花を上から覗いたらすぐに見えますよ。
ノイバラの雌しべ(柱頭)と比べるとかなり大型な柱頭をしています。
⇒ノイバラの花の特徴
ちなみに雌しべには花粉がくっつく柱頭と
柱頭の中に胚珠(はいしゅ)という近い将来種になるものを持つ子房(しぼう)と
花柱からできています。
それからヒペリカムヒデコートの柱頭は上記画像で示すように5裂に分かれています。
次に雄しべにいきましょう。
雄しべは花粉が入っている葯と葯を支える花糸でできています。
ここもノイバラの葯と花糸を比較するとどうでしょう?
葯と花糸の色はヒペリカムヒデコートとノイバラで似ていますね。
でも、ヒペリカムヒデコートは葯と花糸でギッシリとつまっていますが、
ノイバラはヒペリカムヒデコートと比べてまばらに存在するような感想を持ちました。
ここまでの内容で「ここが葯だな、ここが花糸でここが柱頭(雌しべの一部)だな」
と分かったうえで以下、ヒペリカムヒデコートの画像をご覧ください。
どうですか?
ここまでの記事の内容を理解したら
どこが雄しべでどこが雌しべかもはっきりとわかりますね。
あとはヒペリカムヒデコートの花びら(花弁)の数は上記画像を見ると明らかなように5枚ですね。
たとえば、花梨の花弁(花びらの数)も5枚です。
⇒花梨の花の色と花の特徴を画像付きで解説
ノイバラの花弁も5枚です。
⇒ノイバラの花の特徴
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