今回の記事ではキュウリグサと似た花を咲かせるノハラムラサキの見分け方について
解説していきたいと思います。
キュウリグサとノハラムラサキが似ている点
キュウリグサとノハラムラサキの違いを説明する前に
似ている点について説明したいと思います。
・花の色が似ている
・花の形が似ている
・葉の付き方が互生で共通
・当たり前ですがどちらも被子植物
キュウリグサもノハラムラサキが似ているというと
花の形や色にばかり目が行きがちです。
でも、葉のつき方もそっくりです。
キュウリグサもノハラムラサキも互生で同じです。
⇒互生とは?【葉の付き方分類】
互生とは葉っぱの付き方を区別するための専門用語です。
茎の節に1枚の葉っぱが互い違いについているものをいいます。
たとえば、シキミの葉の付き方は互生ですし、
「あぁ、これが互生か!」と分かっていただけると思います。
⇒シキミの葉の特徴
互生以外にも対生という葉の付き方があります。
対生というのは茎の同じ位置から両側に向かって葉が出ているものをいいます。
対生の代表選手はベルガモットです。
⇒ベルガモットの葉っぱの特徴と使い方
対生の解説もこちらでしています。
⇒互生とは?【葉の付き方分類】
キュウリグサとノハラムラサキの違い・見分け方
ノハラムラサキとキュウリグサの違いですが、
ノハラムラサキの花の方がキュウリグサの花よりも少しだけ大きいです。
・ノハラムラサキの花の大きさは3㎜から4㎜程度
・キュウリグサの花の大きさは2㎜程度
です。
つまり、ノハラムラサキの花の方がキュウリグサよりも1㎜だけ大きいです。
たった1㎜ですよ。
私は獣医師として日々犬や猫の診察をしていますが、
マダニに感染した犬の治療をすることがあります。
⇒プロフィール
マダニって1㎜程度くらいの大きさしかありません。
飼い主さんもワンちゃんの背中についたマダニを発見できないんですよね。
それくらい1㎜って小さいです。
ノハラムラサキとキュウリグサの花の大きさの差がたったの1㎜と
ほとんど差がありません。
花の大きさ『だけ』で両者を区別することは難しいでしょう。
「じゃ、どうやってノハラムラサキとキュウリグサを見分けるんだよ!」
といわれそうですね(苦笑)。
花の色で見分ける方法があります。
ノハラムラサキの方がキュウリグサよりも少しだけ色が濃いです。
ただ、色の濃さの違いだけでノハラムラサキとキュウリグサを見分けるのは難しいと思います。
赤と青を区別するなら簡単かもしれません。
でも、色の濃さの微妙な違いを区別するのってそう簡単ではありません。
同じ金属音だけど、音の大きさがほんのちょっと違うのを
聞き分けるのが難しいのと同じです。
あるいはくら寿司に行って、同じマグロを食べるにしても
つける醤油の量をほんのちょっとだけ変えるだけなら
味の差を区別するのって難しいと思います。
それと同じことでノハラムラサキとキュウリグサの花の色のちょっとした差で
両者を区別するのって難しいでしょう。
ではどうするか?
これが一番大きな違いだと思うのですが、
ノハラムラサキには花の中心に5本の放射状の白い膨らみがあります。
しかも萼には毛が生えています。
萼ってなに?
という方はこちらをご覧ください。
⇒萼とは?花弁との違いをわかりやすく解説
さらにノハラムラサキの方がキュウリグサよりも茎がガッシリとしています。
また、葉っぱの形も違います。
ノハラムラサキの葉っぱの方がキュウリグサよりも、もっと長楕円形です。
以上がノハラムラサキとキュウリグサの違いです。
ノハラムラサキとキュウリグサの違いまとめ
・ちょうど一回りほどの大きさの違いです。
・ノハラムラサキの方がキュウリグサより色が濃い
・中心の放射状の白い模様がノハラムラサキにはあるけどキュウリグサにはない
・ノハラムラサキのほうがガッシリとした茎を持っています
・キュウリグサよりノハラムラサキの方が葉が長楕円形
でした。