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植物の代謝についてわかりやすく解説




今回の記事では植物の代謝についてわかりやすく解説します。

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代謝とは?

代謝というのは植物の体の中で見られる化学反応のことです。

特に化学反応の中でも自分の体に必要なものを作ったり、
自分の体に必要なエネルギーを取り出すために物質を壊したり、
それにともなってエネルギーの出入りがあったり、
そういう化学反応をひっくるめて代謝といいます。

代謝は動物にも植物にもありますが、
このサイトは植物専門なので、植物の代謝について解説します。

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植物の代謝

まずこれから説明する内容は以下の図が前提となっています。

植物の代謝は大きく分けて2つあります。
1つは異化(呼吸のこと)と、もう1つは同化です。

異化は呼吸のことですが、
酸素を使うタイプの呼吸と酸素を使わないタイプの呼吸の2つがあります。
酸素を使うタイプの呼吸を好気呼吸(こうきこきゅう)、
酸素を使わないタイプの呼吸を嫌気呼吸(けんきこきゅう)といいます。

次に同化。

もし生物の学習が小中学校で止まっている方は
「同化って光合成のことですよね?」と思ったかもしれません。

間違いではありませんが正確ではありません。

同化は大きく分けて2つあります。
1つは二酸化炭素と水から炭水化物を作る炭酸同化と
あともう1つは窒素同化があります。

炭酸同化は2つに分かれます。

炭酸同化は光合成と化学合成の2つあります。
光合成だけではありませんの注意してください。

それから窒素同化ですが、この記事は植物の代謝についてなので
動物の窒素同化は含みません。

ちなみに動物だったら、
動物が他の動物や植物を食べてそれをアミノ酸に分解して
それを自分の体に必要なたんぱく質を作るのも立派な窒素同化です。
でも植物の場合はこんなことはありません。

この記事では植物の窒素同化に限定しますので、
ご注意ください。

植物における窒素同化としてはイオンあるいは塩(えん)からの窒素同化と
窒素($N_2 $)ガスからアンモニウムイオン($NH_4^+ $)を作って
ここから窒素同化するタイプの2つがあります。

イオンあるいは塩からの窒素同化というのは
硝酸イオン($NO_3^- $)やアンモニウムイオン($NH_4^+ $)をもとにして
窒素同化をすることを意味しています。

誤解のないように言っておきますが、
窒素同化のところに注目です。

窒素ガスからの窒素同化もイオン(塩)からの窒素同化も
どちらもイオンから窒素同化が起きているから
同じことなのではないか?と思った方もいるでしょう。

確かに同じです。
どちらもイオンからですからね。

でも、地中の水の中に溶けているイオンや塩をいきなり使える窒素同化をする生物と
空気中の窒素ガスをイオンにして窒素同化するタイプの2つがあるのです。

ちなみに窒素同化の下側のタイプ、窒素ガスからアンモニウムイオンを作る過程を
窒素同化といわず、窒素固定といいます。

要するに、窒素同化に関してですが、
どちらのタイプも最終的にはアンモニウムイオンから窒素同化が行われるのは共通です。
でも、このアンモニウムイオンの調達の場所が空気中の窒素ガスから調達するタイプ(図の下側)と
地面の中にあるイオンや塩を使って窒素同化するタイプ(図の上側)に分かれます。

それから炭酸同化ですが、
水と二酸化炭素からグルコースをはじめとした炭水化物を作る反応です。

ここで水は$H_2O $、二酸化炭素は$CO_2 $、グルコースは$C_6H_{12}O_6 $です。
何が言いたいか?というと窒素($N_2 $)がありませんね。

たとえばタンパク質やDNA、RNAなどは窒素でできています。
だから植物はどんなに頑張って光合成や化学合成という炭酸同化をやっても
炭水化物(具体例はグルコース)しかできないということです

脂肪はC(炭素)とH(水素)とO(酸素)でできているので、
植物は問題なく作ることができます。

ということは炭水化物と脂肪はC(炭素)とH(水素)とO(酸素)でできているので
植物は作ることができます。

ですが、たんぱく質やDNA,RNAは植物は作ることができません。

では植物の体の中にあるタンパク質やDNA,RNAといった窒素を含む化合物は
どうやってできているのでしょう?

それは窒素同化という過程で窒素を含む化合物が作られているわけです。

つまり、光合成を頑張っても植物の中で作れない物質(タンパク質、DNA、RNA)があるわけです。
だからタンパク質、DNA、RNAを作るために窒素同化があるということです。

以上で解説を終わります。



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