前回の記事ではレンゲツツジの花言葉について解説しました。
⇒レンゲツツジの花言葉
たとえばレンゲツツジの花言葉に節制とか堅実とかありました。
お酒が大好きでアルコール依存症になりかけている人に
レンゲツツジをプレゼントしてあげたいものです。
たしなむ程度のお酒なら健康によいかもしれません。
でも浴びるほど飲むお酒は毒にしかなりませんからね。
ただ、注意しないといけないのは
レンゲツツジ自体にも毒があるってことです。
レンゲツツジは感じで蓮華躑躅とすごく難しい漢字を書きます。
そしてツツジの部分は躑躅と書きますが
躑躅は『てきちょく』と読み、3歩すすで1回休むみたいな意味です。
3歩進んで2歩下がるみたいな感じでしょうか。
どうして躑躅(てきちょく)という意味をツツジに持たせるのでしょう?
それはツツジに毒があって牛や馬がツツジを発見すると危険を察知して
レンゲツツジを避けて通るところから名づけられたようです。
実際問題、レンゲツツジには有毒成分が含まれているため、
牛や馬はうまいことよけて、別の草を食べます。
そんなこともあって牧場だと
レンゲツツジが生えてしまうと、
牛や馬はレンゲツツジだけ避けた他の草を食べます。
だから、牧場ではレンゲツツジだけ残ってしまい、
他の植物はどんどん減っていくという現象が起こるそうです。
結果、その牧場にはレンゲツツジしかないという状態になったりします。
なのでもし牧場を見渡す限りレンゲツツジだらけだった場合には
それは牛がえり好みして他の植物だけを食べた結果だということです。
ではここから本題に入ります。
レンゲツツジの毒について解説します。
レンゲツツジに含まれる有毒成分
レンゲツツジには
・葉にアンドロメドトキシン
・花と蜜にロドジャポニン
・根にスパラソール
という毒が含まれています。
上記毒はすべて神経毒です。
つまりレンゲツツジをもし口に入れてしまったら
中毒が起こり神経に有害な影響が出ます。
ちなみにレンゲツツジの葉に含まれるアンドロメドトキシンは
グラヤノトキシンの一種です。
具体的にはグラヤノトキシンにはⅠ~Ⅲに分離されているのですが
そのうちのグラヤノトキシンⅠをアンドロメドトキシンといい、
レンゲツツジの葉に含まれています。
もしアンドロメドトキシンを口に入れてしまうと
迷走神経という脳から出ている神経を刺激し、麻痺させます。
ちなみに医師国家試験や獣医師国家試験では
嗅いで(嗅神経)視て(視神経)動く(動眼神経)滑車(滑車神経)の三つ(三叉神経)の外、みたいな感じで
脳の神経を暗記させられるのですが、
そのうちの1つが迷走神経です。
話を元に戻します。
アンドロメドトキシンにより最終的にはゲーゲー吐いたり、
ブルブル痙攣したり、歩くのが難しくなったり不整脈などが起きたりなどの症状が出ることがあります。
最悪、呼吸が止まってしまうこともあります。
かなり恐ろしい毒ですね。
これらの症状は花と蜜に含まれるロドジャポニンという毒も同様に起こり得ます。
実際、トルコであった事例ですが、
レンゲツツジの蜜を吸ったミツバチによってできた蜂蜜を食べた人が
中毒を起こしたという例があります。
そんなこともあってレンゲツツジが生えている地域で
蜂蜜を採取しないようにしているそうです。
そんなレンゲツツジですが、
キレイな花を咲かせることに間違いはありません。
育ててみたい方はこちらから
⇒紅花(カバー)レンゲツツジ 5号ポット