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アセビの毒性|毒の種類や利用法も解説




アセビは、ツツジ科アセビ属の植物です。

アセビは、馬が食べると強い毒により酒に酔ったように
ふらふらとした足取りになり痺れをおこすほどの
毒性を持つとされる植物です。

そのため、アセビは別名「馬酔草」、馬酔木とも呼ばれています。

今回は、アセビの特徴や巨力な毒性などについてご紹介します。

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アセビの名前の由来は毒性から?

アセビは毒性が強いため、
ヤギでは体重の0.1%の摂取するだけで中毒を引き起こすと言われています。

別名、馬酔木といわれるように
アセビの葉を食べると体の大きな馬でさえも毒により
体が痺れしまうのです。

本来、野生動物は本能で
危険な植物を知っているのでアセビを食べることは
少ないと言われています。

しかし、拾い食いや遊び食べをする好奇心旺盛な犬は
口に入れてしまうことがあるので注意が必要です。

アセビは、公園や庭木にも植えられている身近な植物です。
公園に犬の散歩に行くときは、気を付けてくださいね。

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アセビの毒性に関係する成分は?

アセビの毒は、葉、枝、茎、花、根全てに含まれています。
そして、部位によって含まれている有毒成分が全く異なります。

葉や茎には、アセボトキシンという毒が含まれています。
アセボトキシンはツツジ科の植物に多く含まれる有毒成分です。

その他にもグラヤノトキシンⅢ、アセボチン、アセボクエルチトリンなども
含まれていると言われています。

花にはクエルセチンとという毒が含まれており、
この毒は体の麻痺を引き起こす成分が含まれています。

また、花にはクエルセチン以外にも、
特に毒性の強いピエルストキシンも含まれています。

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アセビの毒はどこに多い?

アセビは、植物全体に毒があると言われるように、
茎、葉、果実、花だけでなく樹皮や根皮にも有毒成分が含まれています。

野生動物はほとんど食べることがないようですが、
飼料を作る際に、間違えてアセビを入れてしまうと
中毒を起こして、場合によっては動物が死に至ることもあるので
注意が必要です。

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アセビの毒の作用機序

葉や茎に多く含まれるグラヤノトキシンは、
体内に入ると迷走神経を刺激し、中枢が麻痺します。

アセビを食べると、数時間で迷走神経が麻痺し、
様々な症状が現れます。

主な中毒症状としては、
よだれ、嘔吐、下痢、四肢麻痺などがあります。
重症になると、痙攣や呼吸困難、全身麻痺に陥ることもあります。

致命率は高くないとされていますが
昏睡といった症状が現ることもあり
最悪の場合は死に至ることもあります。

人間では、死亡した例はほとんどありませんが、
アセビを食べてしまうと激しい下痢や腹痛を引き起こすこともあるそうです。

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アセビの毒が体に入ったら?

もし愛犬がアセビを食べてしまったら・・・
すぐにかかりつけの動物病院に連絡してください。

よだれなどの中毒症状がない場合でも
なるべる早く病院を受診してください。

病院では、「硫酸アトロピン」の皮下注射、皮下点滴など
適切な処置が行われます。

動物病院に連絡する際には、
アセビを食べてしまったことを先に伝えておくことを
お勧めします。

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アセビの毒の利用法

アセビに含まれる有毒成分は、動物には危険な成分です。
しかし、日本では昔からその有毒成分を利用してきたのです。

葉や茎を煎じてアセビの毒の成分を抽出し
農作物の害虫駆除に利用していたそうです。

乾燥させた葉茎を10倍の水で煎じて、その煎じた液を10倍に薄めて
殺虫剤として広く疲れていました。
この方法は、1800年代から使われていたそうで、本草綱目啓蒙という書物にも
記載されています。

また、アセビの毒を利用するのは人間だけでないのです。
野生動物も避けて通ると言われるアセビの葉を好んで食べる昆虫がいるのです。

その昆虫は、ヒョウモンエダシャクという蛾の一種です。
ヒョウモンエダシャクは、アセビだけでなく有毒植物のハナヒリノキやレンゲツツジなども好んで食べます。

ヒョウモンエダシャクの幼虫は、有毒成分を持つ植物を食べることで
体内にその毒を蓄積していきます。

その蓄積した毒は成虫になっても体内に残っているため、
ヒョウモンエダシャクを食べた鳥は中毒症状を起こすのです。

中毒症状を起こした鳥は、学習して次からはヒョウモンエダシャクを
食べることはありません。

ヒョウモンエダシャクは、体の柄が目立つ色をしていますが
昼間に活動しても食べられにくいのはそのためかもしれません。

植物を利用するのは、人間だけではないですね。



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