先日、実家に帰ってみたところ
シャコバサボテンの葉っぱが赤くなっていました。
上記画像を見れば明らかですね。
正直、ちょっと残念な気持ちになりました。
なぜ残念な気持ちになったか?
シャコバサボテンの葉が赤いのはシャコバサボテンの生命にとって
危険な状態だからです。
私は普段、獣医師としてペットの診断と治療をしています。
なので、動物であっても植物であっても原因と治療法を考えるのが大好きですし得意です。
この記事ではシャコバサボテンの葉が赤くなる原因と対処法について
分かりやすく解説したいと思います。
目次
シャコバサボテンの葉が赤い原因1
シャコバサボテンの葉が赤い原因というか理由の1つ目は時期的なものが考えられます。
時期というのは紅葉する時期だったらシャコバサボテンの葉が赤くなるのは異常だとは言い切れません。
紅葉している可能性があります。
紅葉するのはカエデなどの仲間だけではありません。
⇒アサノハカエデが紅葉した画像と紅葉する原因
サボテン科のような多肉植物でも紅葉して葉っぱが赤くなることがあります。
シャコバサボテンの葉っぱが紅葉する可能性のある時期は秋あたりです。
もしこれから解説する原因2に該当しないのなら
単純にシャコバサボテンの葉っぱが紅葉しているだけかもしれません。
シャコバサボテンの葉が赤い原因2
シャコバサボテンが赤くなる原因の中でも病的なものとして
根腐れがあります。
根腐れというのは根っこが腐ることです。
根腐れを起こしている場合、
シャコバサボテンの葉っぱの先から赤くなってくるのが特徴です。
葉っぱの先が赤いなと思っていたら、徐々に葉っぱ全体に赤みが広がっていきます。
根腐れが原因ならさらに葉っぱ自体も弱るのでしなびてくることもあります。
ではどうして根腐れが起こるのでしょう?
鉢植えということなら、鉢が小さすぎる可能性が考えられます。
鉢が狭いとシャコバサボテンの根っこが鉢の中で満員状態になります。
根っこだって生きています。呼吸したり、水を吸収したりします。
そもそも植物において水を吸収できるのは根っこだけです。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
⇒植物の気孔の働きをわかりやすく解説
また、鉢の中の根っこで満員状態だと土の中に存在する空気量だって減ります。
固体という根っこがあったらそこに気体は存在できませんからね。
光合成は空気が関係する反応です。
光合成によってエネルギーが作られ、葉っぱや花の栄養になります。
⇒光合成の化学式で両辺の水を消したらいけない理由
⇒光合成の仕組みを図を使いながらわかりやすく解説!中学高校生物の復習
とにかく鉢の中が根っこでいっぱいになると満員電車状態になり
苦しい状態になるわけです。
そんな状態が長期間続くと、人間だって調子が悪くなるでしょう。
酸欠状態になったり気分が悪くなったり。
これと似た状態が根腐れ状態です。
結果、シャコバサボテンの場合には葉っぱが赤くなるという症状が出ることがあります。
ではもし根腐れが原因でシャコバサボテンの葉っぱが赤くなっているなら
どう対処すればよいのでしょう?
まず根腐れは鉢の大きさの割に
根っこがいっぱい存在する状態で起こります。
鉢の中が酸欠状態になっています。
なので、鉢の中の酸素量が増えれば根腐れが解消する可能性があります。
ではどうすればよいか?
一回り大きな鉢に植え替えましょう。
これが一番手っ取り早い方法です。
紅葉でもないのにシャコバサボテンの葉っぱが赤くなっているのは重症です。
もし葉っぱが赤いだけでなく葉っぱがシワシワになってたりしなびてたら危険な状態でしょう。
そんな場合にはできるだけ早く一回り大きな鉢に植え替えることをおすすめします。
でも、自己責任でお願いしますね。すみません。
シャコバサボテンの葉が赤い場合の対処法その1
先ほども解説しましたがシャコバサボテンの葉っぱが赤い原因で多いのは根腐れです。
なので、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
小さな鉢にシャコバサボテンを植えている
⇒根っこがたくさん生えてきて鉢の中が酸素不足
⇒シャコバサボテンが枯れたり葉っぱが赤くなる原因になる
という状態を改善するために蜂を大きくすればよいわけです。
鉢を大きくする
⇒中の根っこも広々した状態になり、栄養を吸収しやすい
⇒葉っぱや花にも栄養が行きわたるし、葉っぱが元気になる
ということです。
で、植え替えの時期でおすすめは4月ころになります。
4月に植え替えした方が良い理由は、シャコバサボテンは冬に花を咲かせることが多いです。
そして花が確実に咲き終わるのが4月ころになります。
花が咲く前の時期である秋に植え替えしたら
環境の変化によるストレスで花が咲かなくなる可能性があります。
なので、4月ころの植え替えをおすすめします。
植え替えする場合には栄養がなくなってきている古い土を落として
栄養が豊富な土にしましょう。
・鉢の底は大きな石を並べておく
・通気性や排水性の高い土や肥料を用意する
・腐った根っこは除去する
・鹿沼土とバーキュライトも混ぜる
です。
こちらはバーキュライトが多めに入っています。
⇒培養土 花ごころ 観音竹・棕櫚竹の土 12L
ただシャコバサボテンの花が赤くなってきて
いかにも枯れそうな場合には
花が咲く時期であっても植え替えした方がよいでしょう。
命あっての物種ですからね。
生きていればまた来年花を咲かせてくれますから。
シャコバサボテンの葉が赤い場合の対処法その2
2つ目としては『風通し』をよくするという対処法があります。
シャコバサボテンの原産地はブラジルです。
上記画像はブラジルのサンパウロです。
もちろん、ブラジルであっても都会は上記画像のように
東京23区くらい発展していますけどね。
とはいえ、一般的なブラジルは自然が多くて暖かくて風通しが良い場所が多いです。
ブラジルの平均気温は場所によっても時期によっても変動しますが
ざっくりいって25℃前後です。
・アマゾンは熱帯雨林気候
・南部あたりは温帯気候
で、日本人であっても過ごしやすそうな気候です。
何がいいたいか?というと、
シャコバサボテンはめっちゃくちゃ暑くもなく快適な気候であるブラジルが原産地だということです。
ブラジルでは大木の傍らにポツンと存在しているそうです。
日本みたいに梅雨があって湿度が高い環境が得意ではありません。
だからシャコバサボテンが葉っぱだらけで
空気の通りが悪くなると、
中もむれてしまうでしょうし、光合成もしにくくなるでしょう。
光合成ができないとエネルギーを作れません。
また風通しが悪い環境であってもブラジル原産のシャコバサボテンにとっては苦痛以外の
何者でもないわけです。
となると、葉っぱにも栄養がいかなくなり枯れたり赤くなったりします。
なので、梅雨がある6月前後の時期ほど
風通しのよい場所にシャコバサボテンを移動しましょう。
・明るいし日陰にもなる場所
・風通しのよい場所
ですね。
ちょうど窓際であって
他に何もないような場所であれば日陰にもなるし明るいし
風通しもよいです。
そんな場所がおすすめです。
ただ真夏だときつい直射日光に当たり続けると
葉焼け(文字通り葉っぱが人間の肌みたいに日焼けすること)の原因になります。
やはり葉っぱが赤くなったり枯れたりするかもしれません。
時間帯によっては別の場所に移動させましょう。
たとえば真夏の場合は早朝は窓際、日差しがきつくなってきたら
窓から少し離れた場所に移動させるといった感じです。
シャコバサボテンの葉が赤い原因と対処法まとめ
・根腐れ
・風通しの悪い場所で育てている
・真夏の場合は直射日光のあたりすぎ
・単純に紅葉しているだけ
などがありますが、多くは根腐れです。
根腐れであれば、今より一回り大きな鉢に植え替えることで
根腐れの原因を解消することができます。
シャコバサボテンを育ててみたい方はこちら
⇒シャコバサボテン苗「蝦蛄葉サボテン」 フリーダ 5号鉢(h28)