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酵素の活性中心と最適pH・最適温度の関係についてわかりやすく解説




前回の記事で酵素の活性部位(活性中心ともいいます)についてかなり詳しく解説しました。
酵素の活性部位とはどういうこと?わかりやすく解説

ただ、この記事を書いたところ、
当院の勉強熱心な患者さんから「活性中心と最適pHの関係を教えて欲しい!」
って言われたので、もう一度活性中心の復習をしながら
最適pHと最適温度の関係についてわかりやすく解説していきたいと思います。

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酵素の活性中心についてわかりやすく解説

前回の記事では上記図を使って活性部位(活性中心)について解説しました。
酵素の活性部位とはどういうこと?わかりやすく解説

今回の記事では上記画像のような何かを組み立てたり外したり(分解したり)する
ロボットを想像しながら解説してみますね。

酵素はタンパク質でできています。
タンパク質はアミノ酸という単位が200個、300個といっぱいつながったものです。
すると、そのアミノ酸がつながってできたタンパク質の全部が酵素として働くわけではありません。
一部だけが酵素として働きます。

上記画像のようなロボットアームが酵素だったとしましょう。
上記ロボットアーム全部がアミノ酸でできているとします。
でも、酵素として働けるのはアーム(腕、モノをつかめるところ)の先っぽだけです。

手だけで、他の部分は酵素としては働けません。
このロボットアームは目の前にある物を掴んで分解してしまう働きがあるとしましょう。

ロボットアーム(腕みたいな物をつかめる部分のこと)の部分だけが活性中心(活性部位)です。
酵素の活性部位とはどういうこと?わかりやすく解説

そして、ロボットアームがつかめそうなおもちゃが来たら
つかんで、そのおもちゃの首の部分を外す、みたいな感じです。

とにかく活性中心だけが酵素として働くことができるわけです。
すると、
「ロボットの一部分である、ロボットアームだけ存在していればよいのでは?」
みたいに思う人もいると思います。

でも、それだと、ロボットアームが左に右に回転したりすることができませんよね。
ロボットアーム以外の部分があるから
うまく獲物(基質のこと)を捕まえることができるわけです。
だから、ロボットアームがついている根本(胴体)だって
必要な存在なのです。

こんな感じで活性中心(ロボットアーム)と活性中心以外(胴体)でできています。
そして活性中心が基質と結合するわけです。

この説明でよくわからない方はこちらをご覧ください。
酵素の活性部位とはどういうこと?わかりやすく解説

ではここから本題です。

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酵素の活性中心と最適温度・最適pHの関係

暑すぎたり寒すぎたりすると人間は動きが鈍くなったりしますよね。
暑すぎたら熱中症になってきて動けなくなるでしょうし、
寒すぎたら手足がかじかんでしまい、動けなくなってきます。

でも、春や秋だと快適なので人間は快適に動けます。

これと似た感じで酵素も温度によって活性中心の構造が変わってきます。
なぜなら、温度によって活性中心の部分が変化してしまうからです。
そんなこともあって、酵素には最適温度というのが存在しているのです。
酵素の最適温度は植物の場合どれくらい?

では酵素に最適pHがあるのはどうしてでしょう?
酵素はタンパク質でできていて、タンパク質はアミノ酸でできているわけですが、
アミノ酸にはところどころ酸性になってたり中性になっていることがあります。

タンパク質全体が酸性とかじゃなくて
ある部位は塩基性だけど、ある部位は酸性である部位は中性みたいなことがあるのです。

そういう感じなので
最適pHの状態でない溶液に入れると、酵素のある部位はよく動くけど、
ある部位は構造が変わってしまってうまく機能しないみたいなことが起こるのです。

だから酸性のアミノ酸、塩基性のアミノ酸で
タンパク質がところどころできているので
活性中心もpHが変わると構造が変わってしまいます。

また、温度によってタンパク質の立体構造が変化してしまうため
最適温度でない状況だと、反応が鈍くなったり
まったく反応しなくなったりするのです。

以上で解説を終わります。



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