前回の記事では植物細胞を電子顕微鏡で見たら
どんな感じで見えるのか図を使って解説しました。
⇒植物細胞は電子顕微鏡だと何が見える?
ところで、植物が生きていくためにはエネルギーが必要です。
エネルギーがないと生きていけません。
エネルギーを作るシステムは大きく見て2つあります。
・ミトコンドリア
・葉緑体
です。
まず1つ目が今回のテーマであるミトコンドリアです。
今回の記事ではミトコンドリアの特徴について解説します。
ミトコンドリアの特徴
ミトコンドリアの特徴1つ目として内外二重膜でできている点を挙げることができます。
次にミトコンドリアには独自のDNAがあるという特徴もあります。
DNA(遺伝子)があるということは、もとは独立した生物だったという証拠でもあります。
共生を経て体の一部になったというのが現在の通説です。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
⇒共生説とは?成立する根拠とともにわかりやすく解説
もともと好気性細菌というATPを作るのが上手なバクテリアがいたのですが。、
このバクテリアを私たちの祖先がうまく飼いならして家畜化したものをミトコンドリアといいます。
これを(細胞内)共生説といいます。
⇒共生説とは?成立する根拠とともにわかりやすく解説
マーグリスという女性の研究者が発見しました。
最初は「ウソでしょ!」と馬鹿にされたのですが、
最終的には正しいとして認められるに至っています。
ちなみにマーグリスさんはノーベル賞を受賞しています。
私たちは家畜を飼って食べ物を得ているということが
ミトコンドリアを見るとわかるわけですね。
以上2つは構造的な特徴です。
そして名前なのですが、ミトコンドリアの内側の膜を内膜といいます。
外側の膜を外膜といいますが、
内膜と外膜では内膜の方が重要です。
そして最重要なのがミトコンドリアは好気呼吸の場という点でしょう。
好気呼吸の好気とは酸素を使うという意味です。
呼吸はATPを作るということです。
ATPは全生物のエネルギー源です。
飛行機でいう燃料に該当します。
だからミトコンドリアが止まってしまったら
燃料がなくなるので、当然飛行機は墜落します。
ミトコンドリアが止まるということは植物や人間も止まるということ、
つまり、死ぬということです。
ですから、ミトコンドリアは私たち人間や植物を動かすわけですから
非常に重要な役割をもっています。
たとえるとミトコンドリアは発電所みたいなものでしょう。
以上がミトコンドリアの特徴についての解説を終わります。
次の記事ではもう1つのエネルギーを作る葉緑体について解説します。
⇒葉緑体の特徴をわかりやすく解説