ナツメは、クロウメモドキ科の果実のなる落葉高木です。
夏に入ってから芽を出すことからナツメと呼ばれています。
ナツメの果実の大きさは、1果1.5~2cmほどです。
果実は乾燥させたり、お菓子の材料として食用に用いられてます。
また、生薬としても使われ、冷え性や不眠などにも薬効があるとされています。
その他にも貧血改善な食欲不振などにも効き目があり、
葛根湯などにも配合されています。
ナツメは、9月下旬から10月下旬ごろまでが果実の収穫時期です。
果実は、緑から黒い赤色、さらに茶褐色に変化していきます。
茶褐色なって柔らかくなったら収穫の時期です。
ドライフルーツや果実酒にも使えるナツメの実ですが、
9月ごろになっても実をつけない場合があります。
そこで今回は、ナツメの実がならない原因についてご紹介します。
ナツメの実がつかない原因1
・樹勢が強すぎる
ナツメは、木の勢いが強すぎると実がつかないことがあります。
ナツメの根は浅いので、ひこばえも旺盛に成長します。
ひこばえとは、切り株や根元から生えてくる若芽のことです。
木の勢いや葉の勢いがよく、根や地上部が盛んに育ちすぎると、
生殖生長に至らなず、実をつけないことがあります。
日当たりのよいところに苗を植え付けてから、
3~4年経っても、実がつかない場合は樹勢を弱める必要があります。
樹勢を弱めるために、春先に根切りをしたり、
幹に5㎜程のさく樹をするなどの対策をしてください。
さく樹とは、幹に木質部まで達するように横傷をナイフなどでつける方法です。
ナツメの実がつかない原因2
・着果樹齢に達していない
果樹を植え付けたら、いつごろ実が収穫できるかが楽しみになりますよね。
『桃栗3年、柿8年』という言葉がありますよね。
今は、昔と違い種から育てることは少なく、苗木を植え付けることが多いので
実がつくまで生長する期間も短くなっていますが、
環境や育て方により、実がつく年数は異なりますが、
ナツメは実をつけるまで2~3年はかかると言われています。
つまり、植え付けた年、翌年では
まだ若木なので、着果樹齢に達していないのです。
ナツメの実がつかない原因3
・日照不足
ナツメは、半日陰でも生長しますが
日光が当たる日なたの方が実のつきがよくなります。
鉢植えの場合は、日当たりのよい場所に移してあげましょう。
庭植えの場合は、枝を剪定する時に、
上に向かって伸びる枝や下向きに垂れている枝が混み合っている枝を
間引き、日光が全体に当たるようにしましょう。
ナツメの実がつかない原因4
・水はけがよくない
ナツメは、水はけのよい土壌を好みます。
土質の影響は受けにくい植物ですが、
根が浅く張っていくため、過湿気味になると木が弱くなることがあります。
ナツメの植え付けは、
水はけをよくするために、高植えにすると
過湿を防ぐことが出来ます。
今回は、ナツメの実がつかない原因についてご紹介しました。
ナツメは、ビタミンCも豊富で、漢方にも用いられる果実で
日本でも昔から親しまれています。
果実は、生で食べても美味しくリンゴやナシに似た食感と味がします。