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シキミの実の特徴




シキミは、東北地方南部以西から
沖縄までの山林に広く分布するマツブサ科シキミ属の常緑樹です。

高さは2~5mになり、
光沢のある美しい葉は、傷つけると抹香の香りがします。

シキミの葉は、サカキなどと同様に昔から神仏事に使われています。

シキミの花、葉、根、茎全てが有毒で、特に実は他の部分より毒成分が多い。

香りが強いのも特徴で、
昔は葉や皮を乾燥させて線香の原料にしていたそうです。

また、土葬の時代にはシキミの枝や葉を一緒に埋葬して野生動物などに
掘り起こされないようにしていたので
地域によってはハカバナ(墓花)と言われ縁起の悪い樹木とされています。

シキミの名前の由来は、
「悪しき実」からついたと言われています。

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シキミの実は有毒?

シキミの実は有毒です。

子供が遊びで食べてしまい中毒事故が起こることがあります。
また、実の形が中華料理で使われる八角に似ているので
誤食されやすいので注意が必要です。

八角は、シキミの実よりも大きく芳香があります。

昔、日本からドイツに輸出したシキミの実が、
八角の中に混ざって食品として販売され多くのドイツ人が中毒を起こす事件も
あったそうです。

シキミは、花、葉、茎、根などすべての部分に毒があります。

毒の成分は、アニサチン、イリシン、ハナノミンなどで
特に実の中にある種子にはアニサチンが多く含まれており
食べると命に関わることもあります。

アニサチンは、セスキテルペンラクトン構造を持つ有毒成分です。
アニサチンは、痙攣毒で神経伝達物質γ−アミノ酢酸の作用と
拮抗することで中毒症状を現すと考えられています。

シキミの実は、植物の中で唯一、毒物及び劇物取り扱い法により
劇物に指定されています。

シキミの中毒症状は、、嘔吐、下痢、けいれん、めまい、血圧上昇など
重症になると呼吸困難を起こすこともあります。

シキミの毒性は、口にすることで発症します。
つまり、お供えや花瓶に挿しておくだけでは中毒症状をおこすことはありません。

しかし、お供えものなどとしてシキミを置いておく場合は、
小さなお子さんが誤って、口に入れたりしないように気を付けてください。

シキミという名前は、
初めに述べた「悪しき実」からという説以外にも
いくつかの説があります。

春、夏、秋、冬と四季を通じて美しい様子から
「しきみ」「しきび」からきたという説

実の形から「敷き実」からきたという説

重く(しげく)実をつけるところからきたという説

などたくさんの説があります。

シキミの毒は、人間だけでなく動物にとっても有毒です。
放牧している牛がシキミを誤食して死亡する可能性もあるそうです。

しかし、安芸の宮島のサルは、シキミの身を食べるとも言われています。
不思議ですね。

また、シキミは万葉集や和歌集にも登場します。
昔から日本人とはなじみが深く、身近な植物だったということが
わかります。

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シキミの実

葉は、長さ5〜10cmで深緑色でツヤがあります。
枝の先に集まってつき、楕円形です。

果実は、扁平で周囲に8つの突起が広がり星型をしています。
熟すとそれぞれの上面か裂開し一粒づつ薄茶色の種子た飛び出す。

種子は、小さなドングリを押しつぶしたような形です。

中華料理によく使われるスパイスの八角によく似た形ですが、
シキミの実は有毒なので
間違えないように注意してください。



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